お医者さんごっこ、レストランごっこ、スーパーのレジごっこなど、たくさんの種類があるごっこ遊び。
私の3歳になる息子も、ぬいぐるみを使ったごっこ遊びに夢中です。
私や旦那が付き合う時はもちろん、息子一人でも夢中になって遊んでいます。
ごっこ遊びは子どもの遊びの一つですが、他の遊びにはないメリットがたくさんあることご存じですか?
ごっこ遊びのメリットとデメリット、親の付き合い方を紹介します。
目次
ごっこ遊びのメリット
ごっこ遊びのメリットは主に3つあります。
語彙(ごい)力が上がる
どんなごっこ遊びでも、喋らないごっこ遊びはありません。
例えば、レストランごっこであれば、「いらっしゃいませ」「ご注文は?」といった声かけしますよね。
また、「野菜サラダ」「ハンバーグ」「お子様ランチ」「オレンジジュース」など、メニューに掲載されている言葉を使うこともあります。
スーパーのレジごっこであれば、「いらっしゃいませ」「1000円、お預かりします」といった声かけしますよね。
他に、「牛乳」「卵」「トマト」など、スーパーに並んでいる食材が登場します。
お母さんと子どもの普段の会話で、「いらっしゃいませ」「ご注文は?」などは出てきませんよね。
普段の会話では登場しない言葉がごっこ遊びでは使われるので、遊びを通じて、語彙(ごい)力が上がります。
実生活に慣れやすい
レストランやスーパーに子どもを連れて行く機会は多いと思います。
でも、病院には子ども本人が病気にならない限り、連れて行きませんよね。
「病院で、風邪をもらって帰ると困る」と考えるお母さんも、多くいらっしゃるのではないでしょうか。
子どもが幼稚園に行っている時間を使ったり、おじいちゃんやおばあちゃんに子どもを預けたりして、病院に一人で行くお母さんがほとんど。
子どもがめったに行かない病院でおこなわれる会話は、子どもにとって馴染みが薄いもの。
お医者さんごっこを通じて、お医者さんから「今日はどうしましたか?」と質問されることを学びます。
そして、聴診器を胸に当てたり、喉の奥を診たり、最後に「お大事に」と言われたりするという診察の流れを学べます。
私の息子は風邪をひいた時や予防接種を受ける時しか、病院に行きません。
でも、病院に入ったら受付をすること、待合室で待つこと、診察の流れを理解しています。
お医者さんの「お大事に」が診察の終わりの合図だと分かっているので、「お大事に」と言われるまで、苦手な診察をがんばります。
そして、「お大事に」と言われたら「バイバイ」と言って、診察室をそそくさと出て行きます。
息子があまりにもスムーズに対応するので、お医者さんが大笑いするほどです。
ごっこ遊びと実生活が結びつくことで、子どもがどう行動すればいいのか分かるようになり、実生活に慣れやすくなります。
社会性が身につく
ごっこ遊びに欠かせないのが役割です。
レストランごっこであれば、キッチンスタッフさん、ホールスタッフさん、お客さんが登場します。
お医者さんごっこであれば、お医者さん、看護師さん、患者さんが登場します。
スーパーのレジごっこであれば、レジのスタッフさん、お客さんがごっこ遊びに登場します。
ごっこ遊びを通じて、キッチンスタッフさん、お医者さん、レジのスタッフさんがどういう仕事をしているのかを学ぶことができます。
そして、社会において、その職業がどのような役割をもつのか。
スタッフさんとお客さん、お医者さんと看護師さん、お医者さんと患者さんがそれぞれどのような関係なのか。
人間関係を理解することができ、社会性が身につきます。
ごっこ遊びのデメリット
たくさんのメリットがあるごっこ遊びですが、2つだけデメリットがあります。
おもちゃが増える
お医者さんごっこには、聴診器や体温計などが必要です。
レストランごっこには、トレーや食器などが必要です。
スーパーのレジごっこには、レジや商品などが必要です。
本格的なごっこ遊びをしようとすればするほど、必要なおもちゃが増えてしまいます。
「おもちゃを増やさないように、ごっこ遊びをしよう」と考えるお母さんもいらっしゃるかもしれません。
でも、語彙(ごい)力が増えなかったり、実生活に慣れにくかったりします。
メリットを取るか、デメリットを取るか、悩ましいところですね。
実生活と遊びの切り替えが難しい
ごっこ遊びは実生活と結びつけやすいぶん、頭や気持ちの切り替えが難しいです。
例えば、レストランごっこをした後にお昼ごはんを食べると、お母さんが用意したお昼ごはんをレストランで提供される食事に見立てて遊び続ける可能性があります。
また、スーパーのレジごっこをした場合、お母さんが料理に使う食材をおもちゃの棚に並べてしまう可能性もあります。
ごっこ遊びの親の付き合い方
お母さん、お父さんのごっこ遊びの付き合い方次第で、メリットを活かしたりデメリットをなくしたりすることができます。
しかし、お母さんも、お父さんも、ごっこ遊びをしたのは何十年も前のこと。
大人になった今、ごっこ遊びにどのように付き合えばいいのでしょうか。
ごっこ遊びの付き合い方をみていきましょう。
新しい言葉を取り入れる
ごっこ遊びをするだけでも語彙(ごい)力は上がりますが、語彙力をより高めたければ、ごっこ遊びの度に新しい言葉を取り入れてみましょう。
花粉症に悩んでいる患者さんなど、患者さんを増やせば、病気の名前を覚えられますよ。
実生活で、ごっこ遊びを思い出させる
子どもと外出した時に、「子どもにこれはしてほしくないのになぁ」「こうしてほしいのになぁ」と困っていることはありませんか?
総菜を指でつっついて、息子の指が触れた総菜を全部買ったこともあります。
そこで、スーパーのレジごっこをして「お会計が終わるまで、商品をつっついたらいけないんだよ」と繰り返し言いました。
すると、商品をつっついたり、買い物カゴに勝手に入れたりしなくなりました。
息子が自ら「つっついたら駄目」と言いながら、スーパーをウロウロしているんです。
ごっこ遊びを通じて、してはいけないことを理解できたんだと思います。
もちろん、ごっこ遊びはお母さんとだけでなく友達ともできますが、ごっこ遊びと実生活を結びつけることは友達にはできません。
ごっこ遊びをしたら、できるだけ早めにそのごっこ遊びを実生活で体感させてあげてくださいね。
役割を交代する
子どもとお母さんがいつも同じ役を演じていると、ごっこ遊びの限界がやってきます。
たまには、子どもとお母さんの演じる役割を入れ替えて、ごっこ遊びをしてみましょう。
スタッフさんとお客さん、お医者さんと患者さんの役割を入れ替えてみてください。
どういう声かけをすれば、お客さんが喜ぶのか、患者さんが安心するのかなど、相手の立場になって考える力が身につきます。
実生活と遊びのメリハリをつける
繰り返しになりますが、ごっこ遊びのデメリットは実生活と遊びの切り替えが難しいことです。
着替えの時間、食事の時間、お風呂の時間などに、ごっこ遊びを持ち込まないように、メリハリをつけてあげましょう。
もし、ごっこ遊びがいつまでも続くようだったら、「ごっこ遊びはおしまいね」「また後で、続きをしようね」と言ってください。
手をパンパンと叩いて音を鳴らせば、頭と気持ちを切り替えられるかもしれません。
それでも、ごっこ遊びが終わらないなら、「お父さんが帰ってきたら、お父さんにお客さんになってもらって遊ぼうか」と、声をかけてみてください。
家事や下の子のお世話で忙しい私は、一日中ごっこ遊びをしたがっている息子にずっと付き合うことができません。
そこで、「お父さんが帰ってきたら、続きをしようか」「お父さんが帰ってくるまでは、ブロックで遊ぼうか」と声をかけて、メリハリをつけていました。
まとめ
ごっこ遊びのメリットとデメリット、親の付き合い方を紹介しました。
ごっこ遊びには、
・語彙(ごい)力が上がる
・実生活に慣れやすい
・社会性が身につく
というメリットがあり、
・おもちゃが増える
・実生活と遊びの切り替えが難しい
というデメリットがあります。
「この年齢になって、ごっこ遊びに付き合うなんて・・・」と、お母さん・お父さんは恥ずかしくなるかもしれません。
でも、子どもの成長のためだと思って割り切ってください。
私の旦那は最初、「ごっこ遊び、苦手なんだよね」と言っていましたが、最近ではノリノリでごっこ遊びに付き合っています。
ごっこ遊びのメリットを活かせるかどうかは、お母さん、お父さん次第です。
子どもと一緒にごっこ遊びを楽しんで、子どもの成長につなげてくださいね。