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2020年には、普及率が9割を超え、今や、私達の生活に欠かせないアイテムとなったスマホ。

スーパーやレストランなどで、赤ちゃんにスマホを触らせている、画面を見せているお母さん、お父さんをよく見かけませんか?

「スマホ育児」という言葉が誕生するほど、スマホを子どもに触らせる、見せるご家庭が増えています。

その一方で、「赤ちゃんにスマホを触らせても、大丈夫なのかな」と心配するお母さんも多くいらっしゃります。
赤ちゃんがスマホを触るメリットはあるのでしょうか。反対に、デメリットはあるのでしょうか。

私の体験談を交え、赤ちゃんがスマホを触るメリットとデメリット、触らせるときの注意点を紹介します。

 

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赤ちゃんがスマホを触る6つのデメリット


日本小児科医会が作成したポスター「スマホに子守りをさせないで!」をご存知ですか?

小児科などの待合室で見かけた方、乳児検診で医師から説明を受けたお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

ポスターには、スマホに子守りをさせることの弊害が、簡単に書かれています。ポスターにして注意喚起するほど、スマホに子守りをさせる両親が多く、また、子どもにとって悪影響が強いということです。

赤ちゃんがスマホを触るデメリットをみていきましょう。

1.スマホ依存になる

スマホの電池が切れると不安になる、スマホが手元にないと不安になるという大人がたくさんいます。赤ちゃんにとって、おもちゃ代わりにもなるスマホ。

成長した大人でもスマホに依存しているのに、発達途中にある赤ちゃんが、おもちゃでもあるスマホに依存しないわけがありませんよね。

スマホは情報検索や連絡の手段として、とても便利なアイテムです。

でも赤ちゃんは、私達と同じように、スマホの機能や正しい使い方を理解しているわけではありません。

赤ちゃんはおもちゃやテレビと同じ感覚で、スマホを使います。スマホに慣れた赤ちゃんから、スマホを取り上げると、「おもちゃを取り上げられた!」と勘違いして、ぐずってしまいます。

2.基本的な動作が身につかない

赤ちゃんのおもちゃには、
・押す
・引く
・めくる
・重ねる

など、さまざまな動作を覚える工夫がなされています。

でもスマホはタッチ、スワイプだけで、画面を操作できてしまいます。

赤ちゃんがスマホばかり触っていると、タッチ、スワイプの2つの動作しか覚えないんです。

アメリカで行われた研究では、スマホに慣れてしまった赤ちゃんは、大きくなっても本をめくれないという結果が出ています。本を指でなぞって、ページをめくろうとしたんです。これはアメリカだけでなく、日本でも見られる光景です。

特に0歳は、月齢にあったおもちゃを使って、赤ちゃんがさまざまな動作を覚える大事な時期です。

赤ちゃんにスマホを触らせていると、赤ちゃんは基本的な動作を身につけられず、赤ちゃんから成長する機会を奪ってしまいます。

また、赤ちゃん自身はもちろん、お母さんやお父さんが、赤ちゃんの成長を感じるべき時に、成長を感じられないというのも、なんだか寂しいですね。

3.感染症にかかるおそれがある

スマホには、菌がたくさん付着しています。

でも、電子機器であるスマホは、綺麗に洗うことができませんよね。アルコール除菌シートでお手入れしている方もいらっしゃると思いますが、隅々まで拭けないため、100%除菌することは難しいです。

赤ちゃんは何でも口に入れたがります。スマホを口に入れると、菌が赤ちゃんの身体に入り、感染症にかかりやすくなります。

4.感電するおそれがある

赤ちゃんにスマホをよく触らせているご家庭では、赤ちゃんの手が届くところに、スマホを置く傾向があります。赤ちゃんがスマホを触っている光景を見慣れているから、赤ちゃんがスマホを自分で取って触っても、特に何も感じないんですね。

赤ちゃんの手が届くところに、スマホを置いているご家庭の中には、赤ちゃんの手が届くところで、スマホを充電するご家庭もあります。

スマホを口に入れても感電はしませんが、充電コードを舐めたり、噛んだりすると、感電するおそれがあります。

実際に海外では、充電コードを舐めて、赤ちゃんが亡くなってしまうという悲しい事故が起きています。

赤ちゃんにスマホを触らせるのが当たり前になっていると、つい油断して、危険から赤ちゃんを守ってあげられないかもしれません。

5.言葉や感情が乏しくなる

スマホに子守りを任せると、赤ちゃんとお母さん、お父さんのコミュニケーションの量が減ります。スマホで遊ぶ赤ちゃんを見て、お母さんとお父さんは「赤ちゃんをあやさなくていい」と思うようになって、赤ちゃんとのスキンシップや赤ちゃんに対する声かけが減るんです。

また紹介したように、乳幼児向けのアプリを使えば、赤ちゃんはスマホで学習することができます。

でもアプリは、赤ちゃんに、イラストと言葉を見せるだけ。スマホから発信される情報は一方通行なんです。

確かに、アプリを使っているうちに、赤ちゃんの頭の中で、イラストと言葉が結びついて、言葉を覚えられるかもしれません。

でも、泣いている子どものイラストを見て「悲しい」という気持ちが芽生える赤ちゃんはどのぐらいいるでしょうか。

「えーんえーんしているね。悲しいんだね。」と、お母さん、お父さんが赤ちゃんに語りかけるほうが、アプリを使うより、赤ちゃんは感情移入しやすくなります。

相手に感情移入できなければ、幼稚園や小学校に入って、集団生活が始まった時に、友達や先生に馴染めません。

また、友達や先生に対してはもちろん、お母さんやお父さんに対しても、攻撃的になってしまう可能性があります。

6.視力が下がる

テレビを長時間見ると、視力が下がるといわれていますよね。「テレビで視力が下がるんだから、テレビより小さいスマホの画面を長時間見ると、視力が下がる」と思う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、スマホの画面を長時間見ることで、視力が低下するとは証明されていません。スマホが普及して間もないので、研究結果が出ていないんです。

でも、スマホの画面を長時間見ることで、子どもの視力が正常に育たないのではないかといわれています。

というのも、テレビの画面と同じで、スマホの画面は平面的だからです。

立体的な光景を見て、子どもは遠近感を養います。

そのため、立体的なものではない、スマホの平面的な画面ばかり見ていると、遠近感を養うことができないんです。

遠近感は2歳までに養われるといわれているので、赤ちゃんがスマホの画面を長時間見ていると、赤ちゃんの視力が正常に育たないおそれがあるんですね。

その他、ブルーライトや電磁波が、赤ちゃんの身体に悪影響を与えるといわれています。

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赤ちゃんがスマホを触る2つのメリット


赤ちゃんがスマホを触ることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

赤ちゃんがスマホを触るメリットをみていきましょう。

1.育児の負担が減る

画面を軽く触るだけで、画面が次々と切り替わったり、音が鳴ったりするスマホ。

力の弱い赤ちゃんでも操作しやすいスマホは、赤ちゃんにとって、おもちゃ代わりになります。

赤ちゃんがぐずった時、ぐずってほしくない時に、赤ちゃんにスマホを渡せば、赤ちゃんをあやさなくて済みます。

また、動画を見られるスマホは、テレビ代わりにもなります。赤ちゃんにスマホを渡さなくても、赤ちゃんの目の前にスマホを置いて、動画を再生すれば、赤ちゃんは動画に集中してくれます。

赤ちゃんがスマホに熱中している間、お母さんやお父さんは育児の負担を減らすことができるんです。

2.学習できる

スマホでは、SNSの他、ゲームアプリを楽しめますよね。

ゲームアプリと聞くと、難しいパズルゲームやRPGを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は、乳幼児向けのアプリも開発されています。

食べ物や動物など、身近な言葉を覚えられるアプリ、簡単なパズルアプリなど、赤ちゃんでも楽しめるアプリがたくさん。赤ちゃんがアプリで遊びながら、学習できるんです。

赤ちゃんがスマホを触ることは、お母さんにとっても、赤ちゃんにとっても、メリットがあるんですね。

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赤ちゃんにスマホを触らせるときの注意点


赤ちゃんがスマホを触るデメリットを読んで「赤ちゃんにスマホを触らせない!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

一方で「そうはいっても、子育てをスマホに頼りたい」と思う方もいらっしゃると思います。

そこで、赤ちゃんにスマホの触らせるときの注意点2つを紹介します。

1.スマホを触る場面を決める

赤ちゃんがスマホに夢中になってくれたら、お母さん、お父さんは、赤ちゃんをあやさなくていいので楽ですよね。赤ちゃんにスマホを触らせることで、お母さんとお父さんは手を抜けるので、スマホについつい頼りがちになってしまいます。

でも、赤ちゃんがスマホにどれだけ夢中になっても、赤ちゃんが求めているのは、お母さんとお父さんの愛情です。

お母さん、お父さんのどちらかが、赤ちゃんの相手をできる時は、赤ちゃんにスマホを触らせずに、相手をしましょう。

とはいえ、「外出先でぐずってほしくない」「料理をしなければいけないから、赤ちゃんの相手をできない」など、どうしても、赤ちゃんの相手をできない場面もあると思います。赤ちゃんの相手をできない場面には「買い物中に、赤ちゃんが退屈して、ぐずってしまう」「お父さんが仕事で、家にお母さん一人しかいない」など、傾向があるはず。

赤ちゃんにスマホを触らせた場面を思い返して「仕方なく」赤ちゃんにスマホを触らせてもいい場面を決めましょう。

それ以外の場面では、赤ちゃんにスマホをできるだけ触らせず、お母さん、お父さんが相手をするように、心がけてください。

2.スマホを触る時間を決める

赤ちゃんでも楽しめるアプリが充実しているスマホですが、だからといって、赤ちゃんにスマホをダラダラと触らせるのはよくありません。赤ちゃんがスマホの画面を見る時間は、一日15分以内が理想的。

一日15分以内にとどめて、またスマホの画面を見た後は、テレビを見せず、遠くのものを見せるなど、目を休ませるようにしましょう。

私の体験談

~私の体験談~
子どもが二人いて、現在、上の子が3歳10ヶ月、下の子が1歳6ヶ月です。「子育てって、大変だなぁ」と感じたことは何度もあります。

でも、子どもにスマホを触らせたことはありません。

また、スマホの画面を見せたことはありますが、写真を見せる程度で、動画を見せたり、アプリを使わせたりしたことはありません。

なぜ、ここまで制限しているのかというと、子どもが「スマホ=楽しいおもちゃ」だと認識すると、面倒くさいからです。子どもがスマホで遊ぶようになると、子どもからスマホを取り上げなければいけません。

また、子どもの手の届かない場所に、スマホを置かなければいけません。それが面倒くさかったので、「最初から、子どもにスマホを触らせないようにしよう」と思いました。

子どもがぐずった時に備えて、お気に入りの絵本を持ち歩き、気を逸らせるようにしています。

子どもがスマホを触りたがって困っているという方は、今からでも遅くありません。

徐々に、スマホを触る時間を短くし、スマホ以外の物に、子どもが夢中になるようにするといいですよ。

まとめ


赤ちゃんがスマホを触るメリットとデメリット、おすすめの使い方を紹介しました。

赤ちゃんがスマホを触るメリットには、
・育児の負担が減る
・学習できる

 

一方、デメリットには、
・スマホ依存になる
・基本的な動作が身につかない
・感染症にかかるおそれがある
・感電するおそれがある
・言葉や感情が乏しくなる
・視力が下がる

などが挙げられます。

赤ちゃんがスマホを触る場面、時間を決めて、それ以外の場面、時間では、赤ちゃんにスマホを触らせないように心がけましょう。

どうしても、スマホに頼りたくなることはあると思いますが、赤ちゃんが求めているのは、スマホではなく、お母さんとお父さんの愛情です。

スマホを上手に使って、子育てを楽しんでくださいね。

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