子どもが2歳になると訪れるといわれているイヤイヤ期。
イヤイヤ期とは、「これも嫌、あれも嫌」と言う子どもの発言から生まれた言葉。
「子育てがやっと軌道に乗ったのに、イヤイヤ期が始まって大変!」と嘆くお母さんも少なくありません。
一方で、中には、イヤイヤ期がない子どももいて「うちの子にはイヤイヤ期がないけど、大丈夫かな」と心配するお母さんもいらっしゃります。
実は、イヤイヤ期がない子どもには、3つの特徴があります。
イヤイヤ期がない子どもの特徴と対応を紹介します。
目次
イヤイヤ期がない子どもの特徴
イヤイヤ期がない子どもには、3つの特徴があります。
おとなしい性格
学校のサークルや会社の行事に喜んで参加する人、仕方なく参加する人など、積極的な性格、消極的な性格、社交的な性格の大人がいますよね。
大人と同じように、子どもの性格もさまざま。
「イヤ!」と言って、自分の気持ちをお母さんに伝えられる子どももいれば、自分の気持ちをうまく伝えられない子どももいます。
お母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、友達との関わり方を見れば、子どもの性格がなんとなく分かると思います。
もし「うちの子どもには、イヤイヤ期がないのかも」と思ったら、まずは、子どもの性格を分析してみてください。
自立している
イヤイヤ期に突入すると、お母さんやお父さんが子どもに「お風呂に入るよ」と声をかけた時に、子どもが「イヤ!」と言います。
また、「ご飯を食べるよ」と声をかけた時に、子どもが「イヤ!」と言います。
もし、お母さんが子どもに「お風呂に入るよ」と声をかけて、子どもが機嫌良く、お風呂場に行くなら、子どもは自立しているのかもしれません。
また、靴を自分で履けない子どもに、お母さんが靴を履かせてあげようとした時に「イヤ!」と言う子どももいます。
でも、子どもが自立していれば、お母さんが手伝う前に、靴を自分で履いたり、「イヤ!」と言わずに、「手伝って!」と言ったりします。
これまでのお母さんの接し方が、子どもの自立を促しているのかもしれませんね。
大人の顔色をうかがっている
紹介した2つの特徴に対して、これから紹介する特徴はあまり望ましくないものです。
子どもが「こんなことをしたら、怒られるかもしれない」と考えながら行動をしていると「イヤ!」と言えませんよね。子育てでストレスがたまっているお母さんは、つい「うるさい」などのマイナスな発言をしたり、大きくため息をついたりしてしまいがちです。言葉をまだ理解できない子どもには、マイナスな発言が伝わらないと思うかもしれません。
でも、マイナスな発言を繰り返すうちに、子どもが「お母さんがイライラしている時に、よく耳にする言葉だなぁ」と気付きます。
そして、次第に意味を理解できるようになります。
また、マイナスな発言をしなくても、お母さんがイライラしている場面で、大きくため息をつくと、「今、お母さんは怒っているんだな」と気付くようになります。
お母さんをイライラさせたり、怒らせたりするのが好きな子どもはいません。
また、お母さんから怒られるのが好きな子どももいません。子どもが「お母さんに怒られないようにしないと!」と思うようになると、お母さんの顔色をうかがって、「イヤ!」と言えなくなってしまうんです。
紹介した3つの特徴の他、お母さんがイヤイヤ期に気付いていないという可能性もあります。
イヤイヤ期に気付かないお母さんは、ストレスをためずに、リラックスして子育てをしているという証拠。子どももストレスをため込まず、自立していれば、とても理想的な状態といえるのではないでしょうか。
イヤイヤ期がない子どもへの対応
イヤイヤ期がないと心配になるお母さんもいらっしゃるかもしれません。
でも、結論からいうと、性格がおとなしい子ども、自立している子どもであれば、イヤイヤ期がなくてもおかしくありません。
子どもが大人の顔色をうかがっているなら、子どもに対する接し方を修正する必要があります。
社会人になって、上司や取引先の顔色をうかがうならまだしも、2歳の子どもがお母さんの顔色をうかがうのはかわいそうですよね。顔色をうかがう状態が続くと、お母さんの前ではいい子を演じて、そのストレスを幼稚園で発散するなど、二面性をもってしまうことも。
ここからは、大人の顔色をうかがっていて、イヤイヤ期がない子どもへの対応を紹介します。
子どもが話しやすい環境をつくる
洗濯をしながら、料理をしながら、スマホをいじりながら、テレビを見ながらなど、何かをしながら、子どもの相手をしていませんか?
何かをしながら、子どもに受け答えをしていると、子どもが「自分の話を聞いてくれない」「邪魔をしてはいけない」と考えるようになります。
子育て以外にも、お母さんにはたくさんすることがありますが、子どもから話しかけられたら、その手を一旦止めましょう。
ありのままの子どもを受け止める
お母さんの言うことを子どもが聞いてくれた時、子どもの機嫌がいい時にイライラするお母さんはいませんよね。
一方で、言うことを子どもが聞いてくれない時、してほしくないことを子どもがしている時はどうでしょうか。子どもの機嫌が悪い時に、イライラするお母さんは多くいらっしゃると思います。
でも、お母さんの言うことを聞いてくれる子どもも、言うことを聞いてくれない子どもも、お母さんの大切な子どもです。
長所も短所も含めて、ありのままの子どもを受け止めましょう。
イライラした時には、子どもに声をかける前に深呼吸をしたり、目を閉じたりすることで、気持ちを落ち着かせられます。
子どもの気持ちを察する
お母さんの言うことを子どもが聞いてくれない時に「どうして、お母さんの言うことを聞いてくれないの?」と声をかけるお母さんが多いと思います。
でも、「どうして、してくれないの?」と繰り返し聞いていると、子どもが責められていると感じてしまうかもしれません。
「どうして、してくれないの?」と問いかけるのではなく「まだ遊びたいんだね」「眠いんだね」など、子どもの気持ちを察して、声をかけてあげてください。
子どもの気持ちに寄り添うことで、子どもに「お母さんに自分の気持ちを伝えてみようかな」という気持ちが芽生えます。
自立を促す
「このおもちゃとそのおもちゃとあのおもちゃを片付けて」と話しても、子どもは全部覚えられません。
また、子どもの年齢によっては、お母さんが言っていることを理解できません。お母さんの顔色をうかがっている子どもであれば、お母さんが怒っていると感じてしまうかもしれません。
子どもにお願いする時は、一つずつ、ゆっくりお願いしましょう。
子どもを2人育てていて、時間に追われていた私は、上の子に「水筒とお弁当と帽子を片付けて」と、どんどん声をかけていました。
すると、子どもが混乱して泣き出してしまいました。その様子を見ていた幼稚園の先生から「お母さんが水筒を手に持って『この水筒を片付けて』と言って、子どもに水筒を渡してあげると、子どもが理解しやすいですよ」と言われました。先生から言われたとおり、片付けてほしいものを一つずつ、手に持って渡して、「片付けて」と声をかけるようにしました。すると、子どもが落ち着いて、片付けてくれるようになりました。
お母さんの中には、先回りして何でもしてあげたり、子どもの言うことを何でも聞いてあげたりするお母さんもいらっしゃるかもしれません。
でも、先回りして何でもしてあげていると、自分で身支度できない子どもに育ったり、子どもがわがままになったりしてしまいます。
忙しい時ほど、子どもとゆっくり接することを心がけてくださいね。
まとめ
イヤイヤ期がない子どもの特徴と対応を紹介しました。
イヤイヤ期がない子どもの特徴には、
・自立している
・大人の顔色をうかがっている
などがあります。
この3つの特徴の中で、注意したいのは、子どもが顔色をうかがって「イヤ!」と言えない場合です。
子どもが顔色をうかがっていると感じたら、子どもが話しやすい環境をつくったり、子どもの気持ちを察して声をかけたりしましょう。
また、子どもが言うことを聞いてくれないからといって責めず、ありのままの子どもを受け止めることも大事です。
多くの子どもに訪れるイヤイヤ期ですが、イヤイヤ期がない子どももいます。「うちの子にはイヤイヤ期がないのかしら?」と思ったら、紹介した特徴に子どもが当てはまるかどうかを確認してみてくださいね。