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産後間もないお母さん、赤ちゃんを預けて働くお母さんに欠かせない乳児用ミルク。
乳児用ミルクといえば、粉ミルクが主流ですが、ベビー用品コーナーやドラッグストアなどで液体ミルクを見かけるようになりましたよね。

液体ミルクと粉ミルクにはどのような違いがあるのでしょうか。

液体ミルクと粉ミルクのそれぞれのメリットとデメリット、おすすめの使い分け方を紹介します。

液体ミルクのメリットとデメリット

粉ミルクに比べて、まだまだ馴染みのない液体ミルクですが、液体ミルクにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

メリット

液体ミルクのメリットをみていきましょう。

調乳する必要がない

液体ミルクは缶を開けて、哺乳瓶に入れ替えたらすぐに、赤ちゃんに飲ませられます。

オムツ交換や赤ちゃんの服の洗濯など、子育てに大忙しのお母さんにとって、調乳の手間を省けるのは嬉しいですね。

また、粉ミルクの調乳の仕方が分からない方、苦手な方でも、液体ミルクを哺乳瓶に入れ替えるだけならできますよね。
お母さん以外の家族が子育てに参加しやすくなります。

お出かけする時の荷物が減る

液体ミルク哺乳瓶さえあれば、赤ちゃんにいつでも、どこでもミルクを飲ませられます。

赤ちゃんと一緒にお出かけする時には、ミルクの他に、オムツやお尻ふきシート、着替えなどを持ち歩かなければいけないので、お出かけする時の荷物がかさばり、お出かけが億劫になるお母さんも少なくありません。
 

荷物を減らすことは、お母さんの負担を減らすことにもつながり、気軽にお出かけしやすくなります。

災害時に役立つ

日本で液体ミルクに注目が集まったのは、2011年に発生した東日本大震災。

フィンランドが救援物資として液体ミルクを届けたのがきっかけです。
その後、2016年に発生した熊本大震災でも液体ミルクが届けられました。

母乳が出始めるのは産後3日目からといわれていて、母乳がしっかり出るまではミルクを飲ませてあげなければいけません。

また、順調に完全母乳で育てているお母さんであっても、災害によるストレスや食糧不足などが原因で、突然母乳が出なくなってしまうおそれがあります。

粉ミルクからミルクを作ろうとしても、災害時は断水したり、ガスが使えなくなったりし、調乳用のお湯を用意することができません。
 

設備や環境が整い、お湯が支給されるようになったとしても、お腹が空いた赤ちゃんを抱っこして列ぶのは大変です。

調乳する必要がない液体ミルクは災害時に役立つことは、誰の目から見ても分かりますね。

デメリット

液体ミルクのデメリットをみていきましょう。

粉ミルクに比べて高い

市場にまだまだ浸透していない液体ミルク。

開発や研究を進めなければならず、その分コストが必要なため、販売価格も高くなります。
販売されている液体ミルク(明治ほほえみ らくらくミルク)と粉ミルク(明治ほほえみ)の価格を比べてみましょう。

【液体ミルク】
240ml・215円(税別・メーカー希望小売価格)
【粉ミルク】
800g・2630円(税別・メーカー希望小売価格)

 
付属のスプーン一杯(2.6g)で20mlのミルクを作ることができるので、一缶で約6100ml(=800g÷2.6g×20ml)のミルクを作ることができます。

生後1ヶ月から1歳までの赤ちゃんは一日あたり1000mlのミルクを飲みます。
 

液体ミルクであれば、一日あたり895円(=1000ml÷240ml×215円)
粉ミルクであれば、一日あたり431円(=1000ml÷6100ml×2630円)

かかることになり、毎日2倍程度の差が出てしまいます。

量の調整ができない

一度開封した液体ミルクは保存がききません。

つまり、50mlだけ欲しいときや逆に200ml欲しいときなどは、粉ミルクのように量の調整ができないためロスが出やすいということです。

値段が高いぶんだけなおさらもったいなく感じてしまいますね。

冬は温める必要がある

開封して哺乳瓶に移し替えるだけで飲ませることができる液体ミルクですが、寒い冬は冷たくなってしまいます。

赤ちゃんに飲ませる前に温めなければいけませんが、缶のまま温めることはできない

ので、哺乳瓶に移し替えて湯煎にかけなければいけません。
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粉ミルクのメリットとデメリット

日本で粉ミルクが初めて製造、販売されたのは1917年のこと。
ベビーフードで有名な和光堂を先頭に、続いて、森永乳業や明治、アイクレオが粉ミルクを製造、販売しました。

100年以上の歴史をもつ粉ミルクには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

メリット

粉ミルクのメリットをみていきましょう。

液体ミルクに比べて安い

粉ミルクが初めて製造されてから100年以上経っているだけあって、研究や開発が進んでいます。

一から研究、開発しなければいけない液体ミルクに比べて、研究費や開発費などの製造コストを抑えられるので、安く販売することができます。

量を調整できる

赤ちゃんの月齢によって飲む量が変わるミルク。

母乳とミルクの混合育児であれば、月齢だけでなく、その時の母乳の飲み具合によって、ミルクの飲む量が変わりますよね。

粉ミルクは付属のスプーン一杯あたりに注ぐお湯の量が決まっているので、簡単にミルクの量を調整することができます。

長期保存できる

開封後は缶に湿気が入り込むため、粉ミルクの味や成分が徐々に変化し始めますが、蓋をしっかり閉めていれば、開封してから一ヶ月間は安心して飲ませることができます。

粉ミルクには、300g入りの小さな缶、800g入りの大きな缶があるので、赤ちゃんの一ヶ月あたりの飲む量にあわせて缶の大きさを選べば、一ヶ月以内に使い切ることができ、無駄がありません。

デメリット

粉ミルクのデメリットをみていきましょう。

調乳する必要がある

粉ミルクはお湯でしっかり溶かした後に、赤ちゃんがやけどせずに飲めるよう、人肌まで冷まさなければいけません。

氷水で冷やすと早く冷めますが、冷め過ぎると赤ちゃんがお腹を壊す原因になるので、水でゆっくり冷やすのが無難です。

粉ミルクを調乳するのに、慣れているお母さんでも5分はかかります。
慣れていないお父さんやおばあちゃん、おじいちゃんであれば、10分以上かかることも。

お出かけする時の荷物がかさばる

最近では調乳用のお湯を提供してくれるショッピングモールやデパートが増えていますが、スーパーやドラッグストアなど、規模が小さいお店ではお湯を提供してくれません。

また、自動車や公共交通機関では水道がないため、調乳したミルクを冷ます水が手に入りません。

お出かけする時には、粉ミルク、お湯が入った水筒、哺乳瓶を持ち歩き、水道がない時には、赤ちゃんにミルクを飲ませるだいぶ前に調乳して、冷まさなければいけないのです。

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おすすめの使い分け方

液体ミルクは調乳する必要がなく、お出かけする時の荷物を減らすことができますが、開封後は保存ができないため、量を調整することができません。

また、粉ミルクは調乳する必要があり、お出かけする時の荷物はかさばりますが、調乳して量を調整することができるため、ミルクの無駄遣いをしなくて済みます。

液体ミルクと粉ミルクのメリットとデメリットはまさに表裏一体で、どちらのミルクを赤ちゃんに飲ませるべきかを悩むお母さんも多くいらっしゃると思います。

液体ミルクと粉ミルクのどちらかに限定して飲ませるのではなく、場面に応じて使い分けるのがおすすめです。

液体ミルクだけを飲ませようとすると、ミルク代が高くなってしまいます。
お出かけする時や夜間に授乳する時など、調乳に手間をかけたくない時に液体ミルクを飲ませて、自宅にいる時や時間に余裕がある時に粉ミルクを飲ませましょう。

液体ミルクと粉ミルクの成分に差はありませんが、普段粉ミルクばかりを飲ませていると、味に敏感な赤ちゃんは液体ミルクを飲まないかもしれません。

災害時に液体ミルクを飲めるように、普段から液体ミルクを飲ませて、味に慣れさせておけば安心ですね。
災害はいつ起きるか分からないので、赤ちゃんに液体ミルクを飲ませる機会が少ないお母さんはもちろん、完全母乳で育てている、ミルク自体を飲ませていないお母さんも、液体ミルクを何缶か買い置きしておきましょう。

私が行くスーパーだけなのかもしれませんが、使用期限が近付いた液体ミルクがよく割引されています。
おそらく、粉ミルクに比べて、液体ミルクが割高なので、余ってしまうんだと思います。

もし「液体ミルクを飲むかどうか、試してみたいな」「でも、液体ミルクは高いから、飲まなかったら勿体ない」と考えているお母さんがいらっしゃれば、こまめにワゴンセールをのぞいてみてください。

まとめ

液体ミルクと粉ミルクのそれぞれのメリットとデメリット、おすすめの使い分け方を紹介しました。

液体ミルクには、
・調乳する必要がない
・お出かけする時の荷物が減る
・災害時に役立つ

 
などのメリットがあります。

粉ミルクには、
・液体ミルクに比べて安い
・量を調整できる
・長期保存できる

 
などのメリットがあります。

液体ミルクと粉ミルクのメリット、デメリットは表裏一体です。

調乳に手間をかけたくない時に液体ミルクを飲ませる
時間に余裕がある時に粉ミルクを飲ませる

など、液体ミルクと粉ミルクを上手に使い分けましょう。

ミルクを飲ませていないお母さんも、災害時に備えて、液体ミルクを何缶か買い置きしておいてくださいね。

 
 

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