妊娠や出産の経験がある両親と一緒に暮らす里帰り出産。
里帰り出産をしなければ、大きなお腹を抱えて家事をし、陣痛がやってきたらタクシーなどを利用して、自分で病院に向かわなければいけません。
また、産後1ヶ月は自分の身体を休ませながら、慣れない育児に向き合わなければいけません。
初めての妊娠であっても、二人目以降の妊娠であっても、育児の経験があるお母さんが近くにいると心強いですよね。
以前、里帰り出産のメリットとデメリットについて紹介したように里帰り出産をすれば、お母さんが産前も産後も安心して過ごせる環境が整っています。
では、里帰り出産をする場合、どのぐらいの期間、里帰りすればいいのでしょうか。
里帰り出産の期間の決め方を紹介します。
働いている場合や上の子がいる場合の里帰り出産の期間の決め方も紹介するので、悩んでいるお母さんは是非参考にしてください。
目次
里帰り出産の期間の基本的な決め方
里帰り出産をする場合、いつからいつまで帰省することになるのか、一般的に必要な滞在期間や注意点をみていきましょう。
いつから帰省する?
帰省する週数は産院によって異なりますが、34週までに帰省するように指示されるのが一般的です。
37週から、赤ちゃんがいつ生まれてきてもおかしくない「正産期」に入ります。
正産期に入ってから帰省すると、産院で一度も妊婦健診を受けることなく出産を迎える可能性があります。
産院で妊婦健診を受けることなく、出産を迎えるのは、医師もお母さんも不安ですよね。
34週までに帰省して、必要な回数の妊婦健診を受けて出産を迎えましょう。
切迫早産など出産が予定日より早まる可能性がある場合は、34週より前に帰省するように、産院や妊婦健診を受けている産婦人科から指示されるので、その指示に従ってくださいね。
いつまで帰省する?
産後1ヶ月が経った頃に、お母さんと赤ちゃんは産院で1ヶ月健診を受けることになります。
お母さんの1ヶ月健診では子宮の戻りや胸の張り具合などを確認し、赤ちゃんの1ヶ月健診では身長や体重、哺乳量などを測定します。
お母さんの身体の回復や赤ちゃんの成長が順調だという健診結果を受けて、実家から自宅に戻るお母さん、赤ちゃんが多いです。
もちろん、1ヶ月健診を受けたらすぐに自宅に戻らなければいけないということはありません。
妊娠、出産を経たお母さんの身体が産前の身体に戻るのに2ヶ月は必要だといわれています。
健診でお母さんの身体が順調に回復していると診断されても、産前の身体に戻っている途中なのです。
里帰り出産をいつ終えるかは、お母さんと赤ちゃんの体調、お母さんの育児の慣れ具合によって決めるのがいいのではないでしょうか。
注意点
実家に帰省しても仕事や旅行などで両親が家を離れていれば、里帰り出産するメリットがあまりありません。
里帰り出産しなかった友人に、里帰り出産しなかった理由を聞いたところ、「両親が働いているから」と言われました。
両親が働いていると、産院まで送迎してもらえない、日中はお母さん一人で子育てしないといけないのはもちろん、夜は両親を起こさないように気を遣うかもしれませんね。
里帰り出産の期間を決めたら、まずは、両親に相談しましょう。
里帰り出産では実家に約3ヶ月間滞在することになります。
里帰り出産の期間が決まらない、里帰り出産するかどうか悩んでいるお母さんは、とりあえず、両親に予定を空けてもらうようにお願いしておきましょう。
働いている場合の里帰り出産の期間の決め方
働いているお母さんは、会社を休むことに負い目を感じ、できるだけ長く会社に出勤したいと考えるかもしれません。
しかし、産前産後休業(産休)として、産前6週間、産後8週間の合計14週間を休むことが認められています。産前6週間というと、ちょうど34週に当てはまりますね。
もし、切迫早産などの妊娠経過に不安な点があれば、医師や上司と相談の上、産休より早めに実家に帰省できるように調整してください。
また、会社の規則や制度で、育児休暇を取得できないお母さんは、産後8週間の産休の過ごし方をよく考えておきましょう。
1ヶ月健診を終えた後の1ヶ月を実家で過ごせば、お母さんは身体をしっかり休められます。
しかし、産休が終わる直前まで実家で過ごすと、自宅に戻った後の生活が大変です。
帰省する時に自宅から持って行く荷物に加えて、オムツや肌着、哺乳瓶などの育児用品を自宅に持ち帰ることになります。
育児や仕事をしながら、荷物を一日、二日で整理するなんてできませんよね。
お父さんが家事が苦手であれば、掃除をする必要もあります。
荷物の整理や掃除など、自宅に帰ってからしなければいけないことをリストアップし、しなければいけないことにかかる時間を計算して、自宅に帰る日を決めましょう。
上の子がいる場合の里帰り出産の期間の決め方
もし、第二子以降の妊娠・出産であり、上の子が幼稚園や小学校に通っている場合、里帰り出産の期間をどのように決めればいいのでしょうか。
幼稚園に通っている場合、小学校に通っている場合に分けて紹介します。
幼稚園に通っている場合
上の子が幼稚園に通っている場合、里帰り出産中は幼稚園を休ませるのが一般的です。
幼稚園は同じ年齢のクラスメイトと毎日接することができる場所です。
幼稚園を休んでも上の子が成長できるように、子育て支援センターに積極的に連れて行くなど、同じ年齢の子どもと接する機会をつくりましょう。
二人目を妊娠していた時、上の子はプレ幼稚園に通っていましたが、里帰り出産中は休ませて、週に一度、実家の近くにある子育て支援センターに、上の子を連れて行くようにしました。
里帰り出産を終えて、自宅に戻った後、プレ幼稚園にもう一度馴染めるかどうか心配でしたが、子育て支援センターに連れて行っていたおかげで、スムーズに復帰できました。
小学校に通っている場合
上の子が小学校や中学校に通っている場合、学校を休まなくて済むように、里帰り出産をしないお母さんが多いです。
通っている学校と実家の近くにある学校によっては、里帰り出産の期間中、転校を受け入れてくれるかもしれません。
しかし、約3ヶ月間だけ違う学校に通い、自宅に帰ってから再び元の学校に通うというのは、子どもにとって環境の変化が大きいです。
赤ちゃんが生まれると、家庭の環境も変化します。
子どもが環境の変化に馴染めるように、お母さんとお父さんが赤ちゃんのお世話をしながら、上の子のサポートする必要が出てくるのです。
小学生以上の子どもであれば、お母さんの話を理解できます。
「お父さんがいない時に、赤ちゃんを産むことになるかもしれない。」
「赤ちゃんが生まれたら、お母さんは入院することになるけど、お父さんと一緒に頑張ってほしい。」
など、長い時間をかけて話し合いましょう。
シッターサービスを利用したり、自治体のサポートを受けたりする他、近所や子どもの同級生の保護者のサポートを受けられるように、良好な関係を築いておくのもいいですね。
注意点
もし、上の子が来年から幼稚園に通う場合、注意したいのが入園手続きを行う時期です。
入園手続きには、願書の入手、提出、面接などがあります。
入園手続きを終えてから里帰り出産するのであれば問題ありませんが、
入園手続きを終える前に里帰り出産するのであれば、夫に全てを任せるしかありません。
園児の募集時期が近付くと、幼稚園のホームページに入園願書の入手日や提出日、面接日などが掲載されます。
上の子がプレ幼稚園に通っていれば、幼稚園の先生は子どもの性格などを把握できているので、面接や適性検査を受けずに願書を出すだけで入園できる場合もあります。
里帰り出産の期間と入園手続きを行う時期が重なるなら、入園したい幼稚園に事情を話して相談しておきましょう。
まとめ
里帰り出産の期間の決め方を紹介しました。
34週までに帰省し、産後の1ヶ月健診を終えてから自宅に戻るお母さんが多いですが、産前産後のお母さんと赤ちゃんの体調を最優先に、里帰り出産の期間を決めましょう。
働いているお母さんで育児休暇を取得できない場合は、産休を終える前に、育児、仕事、家事のバランスをとれるように、スケジュールを立てましょう。
上の子がいるお母さんは、上の子に幼稚園を休ませるのか、小学校を一時転校させるのかなどを家族で話し合ってください。
お母さんの体調はもちろん大事ですが、上の子の気持ちも大事です。
シッターサービスを利用したり、自治体のサポートを受けたりして、里帰り出産せずに親子で乗り切ることも選択肢に入れるといいですね。
お母さんと赤ちゃんの体調、家庭の環境などを総合的に判断して、里帰り出産の期間を決めてくださいね。