子育て支援センターは、その施設の名称どおり子どもを育てるお母さんやお父さんを応援する施設です。
「子育て支援」「お母さんやお父さんを応援する」と聞くと、「子育てに悩んでいないけど、利用してもいいのかな?」と悩んだり、「うちの子育ての方針に首を突っ込まれたりしないかな?」と身構えたりするお母さん、お父さんもいらっしゃるかもしれませんね。
では、子育て支援センターを利用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
また、何歳頃から、どのように利用すればいいのでしょうか?
子どもの年齢別に、子育て支援センターを使うメリットと上手な利用方法を紹介します。
子育て支援センターについて知りたい方はもちろん、
何歳から子育て支援センターを利用しようか悩んでいる方、
子育て支援センターを利用したことはあるけど、最近利用していない方は是非参考にしてください。
目次
生後半年から一歳になるまでのメリットと上手な利用方法
子育て支援センターを利用するなら、生後半年を過ぎてからがおすすめです。
というのも、生後半年を過ぎてから子育て支援センターを利用し始めるご家庭が多く、月齢が小さい身体をあまり動かせない赤ちゃんが利用すると、生後半年を過ぎた赤ちゃんがぶつかってきたり、周囲のお母さんとの会話が弾まなかったりするからです。
もちろん、生後半年を迎える前に子育て支援センターを利用してもかまいませんが、利用する場合赤ちゃんが怪我をしないように、普段よりも気を付けてあげてくださいね。
それでは、生後半年から一歳になるまでのメリットと上手な利用方法をみていきましょう。
子育て支援センターを使うメリット
生後半年から一歳になるまでの間に、子育て支援センターを利用するメリットは、寝返りをたくさん打たせてあげられることとハイハイをたくさんさせてあげられることです。
生まれてからずっと仰向けで寝ている赤ちゃんですが、早ければ生後3ヶ月で寝返りを打つようになります。
寝返りを打てるようになったりハイハイをできるようになったりすると、今まで見えていた景色がガラリと変わったり、今まで行ったことがない場所に自分で行けるようになったりするので、「新しい景色をもっと見たい」「新しい場所にもっと行きたい」と、寝返りをたくさん打ち始めたり、ハイハイをたくさんしたりします。
上手な利用方法
生後半年から一歳になるまでの間の子どもの動きは、寝返りやハイハイが中心。
自宅に、寝返りをたくさん打たせてあげられるスペースがない、ハイハイをたくさんさせてあげられるスペースがないなら、子育て支援センターを利用しましょう。
左右に寝返りを打てず左に寝返りを打って移動するので、端まで移動したら息子を抱っこして元の位置に戻して、また、寝返りで端まで移動して抱っこして元の位置に戻して・・・と繰り返していました。
おかげで家事が全然進みませんでした。
また、リビングにテーブルやソファーを置いていたんですが、寝返りをする息子がぶつかるので、息子の邪魔にならないように撤去。
すると、生活感ゼロのリビングになってしまいました。
テーブルやソファーがないリビングは当然使い勝手が悪くリビングをすぐに元通りにしましたが、今度は息子が不機嫌に。
「広い部屋で、好きなだけ寝返りを打たせてあげられたらいいな」と思い、子育て支援センターに足を運んでみました。
私は3ヶ所の子育て支援センターを利用しましたが、どの子育て支援センターも24畳から48畳程の広さでした。
自宅が大豪邸でない限り、リビングの広さが24畳を超える自宅はないと思います。
もちろん、子育て支援センターを利用する子どもは生後半年の赤ちゃんばかりではありません。
寝返りを打つ赤ちゃんもいれば、走り回る子どももいます。
他の利用者のことを考えずに寝返りを好きなように打たせていては、身体を踏まれたり蹴られたりするかもしれません。
赤ちゃんを寝転ばせたり、寝返りを打たせたりする場合は、他の利用者の邪魔にならないように、場所を配慮してくださいね。
子育て支援センターが空いていれば、寝返りをたくさん打たせてあげられますよ。
一歳から二歳になるまでのメリットと上手な利用方法
続いて、一歳から二歳になるまでのメリットと上手な利用方法をみていきましょう。
子育て支援センターを使うメリット
手洗いの練習ができる
風邪や食中毒を予防するために欠かせない手洗い。
大人になっても必要な習慣は、できるだけ早くに身につけさせたいですよね。
しかし、自宅の洗面台は子どもの手が届きません。
お母さんが子どもを片手で持ち上げて、もう片手で蛇口をひねったりハンドソープを出して子どもの手につけてあげたりしなければいけません。
私は息子を持ち上げるのがしんどくて、手洗いの代わりに、アルコール除菌シートで手を拭いて済ませて、手を抜いたことがちらほら。
これでは、子どもが一人で手洗いできるようになるのは、まだまだ先になってしまいますよね。
子育て支援センターの洗面台は、子どもが手を洗いやすいように低く設置されています。
逆に、大人が手を洗いにくいほどです。
石けんも子供の手が届く位置に置かれているので、手を正しく洗う練習ができます。
子育て支援センターでトイレに行った後や食事をする前など、手を洗うきっかけをつくって手洗いの練習をしましょう。
普段持ち歩いているお母さんがほとんどだとは思いますが、子育て支援センターで手を洗うなら、タオルハンカチを忘れずに持って行きましょう。
洗面台にタオルを置いている子育て支援センターもありますが、風邪をひいている子どもがそのタオルで手を拭いている可能性があります。
感染を防ぐためにも、自分のタオルハンカチで手を拭くと安心です。
食事のマナーが身につく
子育て支援センターでは、いつでも、どこでも飲食できるわけではありません。
飲食するスペースを限定しなければ、絵本やおもちゃが汚れてしまいますもんね。
11時から14時まで飲食スペースを開放するなど、食事する時間と場所が決まっています。
食事する時間と場所を守ることは、電車やバスなどの公共交通機関では食べない、おもちゃで遊びながら食べないなど、食事のマナーを守ることにつながります。
生活にメリハリができる
先述したように、子育て支援センターでは食事する時間が決まっています。
遊ぶ時間と食べる時間を区切ることで、子どもの生活にメリハリができます。
もし、食事の時間がやってきても子どもが遊びに集中して、ごはんを食べたがらないなら、子どもに「ごはんを食べてから、また遊ぼうか」と声をかけて、メリハリをつくってあげましょう。
もちろん、子育て支援センターに行ったからといって、必ずしも食事をする必要はありません。
子育て支援センターに行くだけでも、一日に自宅で過ごす時間、子育て支援センターで過ごす時間ができて、メリハリがつきますよ。
年上の子どもから刺激を受けられる
一歳というと、支えなしで立てるようになったり、ゆっくり歩き始めたりする時期。
また、二歳というと、小走りし始める時期。
身体を思うように動かせるようになってきた子どもは、自分より年上の子どもや大人の行動を見て真似をするようになります。
大人の行動の中には、真似をすることが難しい行動もあるので、全て真似をするとは限りませんが、年齢が近い年上の子どもの行動は「自分にもできるかも!」と思って、真似をしようとチャレンジします。
年上の子どもを見て刺激を受けて、子どものできることが広がっていくのです。
子育て支援センターにやんちゃな子どもがいると、
「これは真似をしてほしくないな」
「あれはできるようになってほしくないな」
と思うような場面もあると思います。
私は子育て支援センターで滑り台を反対方向から上って、他の子どもに迷惑をかけている子どもに出会ったことがあります。
自分の子どもが真似したら嫌だなと思いました。
その子どもとお母さんが傷ついたり、トラブルに発展したりする可能性があります。
「向こうのおもちゃで遊んでみようか」
「トイレに行ってみようか」
と声をかけて、その場を離れて、子どもの興味を逸らしましょう。
上手な利用方法
上記の4つのメリットから一歳から二歳になるまでの期間は、生活習慣を正しく身につけることを目的に子育て支援センターを利用するのがおすすめです。
子育て支援センターの洗面台で手を3回洗っただけで、私の息子は帰宅したらすぐに洗面所に行って踏み台に乗って、手を洗うようになりました。
私自身、「センターでたった3回しか手を洗っていないのに、もう身につくなんて!」と驚きましたが、子どもの生活習慣を身につけるスピードって早いんですね。
また、子育て支援センターでたっぷり遊んだ日は、ぐっすり昼寝してくれますし夜の寝付きも早いです。
身体を動かして疲れるのは当たり前ですが、年上の子どもの行動を見て刺激を受けると脳が疲れるのだとか。
おかげで、私も一緒に昼寝して身体を休めたり、家事を済ませたりできるようになりました。
一歳を過ぎると子どもの身体が重くなり、子育て支援センターに子どもを連れて行くのがおっくうになるかもしれませんが、子どもが子育て支援センターで遊んで昼や夜にしっかり寝てくれると、お母さんも助かりますね。
二歳からのメリットと上手な利用方法
最後に、二歳からのメリットと上手な利用方法をみていきましょう。
子育て支援センターを使うメリット
二歳から子育て支援センターを使うメリットは、社会性を身につけられることです。
幼稚園や保育園に入る前に、子どもが年齢の近い子どもと接する機会はほとんどありませんが、子育て支援センターには、0歳から3歳未満の年齢が近い子どもが集まります。
もちろん、3歳を過ぎた子どもも子育て支援センターを利用しますが、平日の午前中の利用者は未就園児ばかり。
年齢が近い子どもと接することで、子どもが社会性を身につけるようになります。
社会性といっても、私達大人が求められるような、組織の中でうまくやっていく能力ではありません。
子どもの社会性と聞くと、イメージがわきにくいですよね。
例えば、おもちゃの貸し借りをできるようになることが、子どもの社会性に当たります。
小さな子どもには「これは友達の物」という考えがまだありません。
子育て支援センターのおもちゃは当然子育て支援センターの物で、利用者皆の物ですが、自分が遊んでいるおもちゃを誰かに取られたら、「これは自分の物!」と思って取り返します。
でも、取った子どもも、「これは自分の物!」と思っているので、おもちゃの奪い合いになります。
そこで、「貸して」「どうぞ」というやりとりを覚えたり、「先に遊ぶ」「次は自分」という順番を覚えたりするのです。
おもちゃの奪い合いは、兄弟がいない限り、自宅では学べません。
上手な利用方法
私の息子は電車や自動車が大好き。
子育て支援センターでは、電車の車両をたくさん連結させて線路を走らせていました。
そこに、同じ年齢の子どもがやって来て、息子が連結させていた車両を引っ張って取ってしまいました。
息子は怒って泣き、その子のお母さんは「すみません!」「返しなさい!」と叱って、私は「トラブルに発展したら、どうしよう」とドキドキしていましたが、子育て支援センターに常駐している保育士さんが「これはチャンスですよ」と声をかけてくれました。
私とその子のお母さんはキョトンとしました。
「おもちゃのこの奪い合いが『貸して』『どうぞ』を覚えるための絶好のチャンスだ」と言うんです。
私達は「なるほど!」と納得して、口を出さずに子ども二人を静かに見守ることにしました。
結局、保育士さんが介入して、その子に「じゃあ、貸してもらった代わりに、このおもちゃを貸してあげようか!」と声をかけてくれて解決しましたが、私達大人も「こういうふうに声をかければいいんだ!」と学ぶことができました。
今では、息子も「良かったら、これ、どうぞ」と言って、おもちゃを貸してあげられるようになりました。
子どもが他の子どもとおもちゃの奪い合いをし始めると、喧嘩しないかとドキドキするお母さんもいらっしゃると思います。
しかし、大きな怪我をしない程度に喧嘩をすることも必要です。
おもちゃの奪い合いが大きなトラブルに発展しそうであれば、子育て支援センターの職員に相談をしましょう。
子育て支援センターの職員はたくさんの子どもとお母さんを見ています。
大きなトラブルに発展する前に、職員に声をかけておくことで子どもと子どもの仲、お母さんとお母さんの仲を取り持ってくれますよ。
まとめ
子どもの年齢別に、子育て支援センターを使うメリットと上手な利用方法を紹介しました。
子育て支援センターを、
生後半年から一歳になるまでの間に利用するメリットは、自宅のリビングより広い部屋で寝返りをたくさん打たせてあげられることやハイハイをたくさんさせてあげられることです。
一歳から二歳になるまでの間に利用するメリットは、低い洗面台を使って手洗いの練習ができることや食事のマナーが身につくこと、生活にメリハリができること、年上の子どもから刺激を受けて出来ることが増えることなどです。
二歳以降に利用すれば、貸し借りや順番を守るなどの社会性を身につけられます。
子育て支援センターはお母さんやお父さんをサポートする施設ですが、子どもの成長をサポートする施設でもあります。
子育て支援センターを活用して、子どもの成長を促しましょう!