出産日が近付いたり、赤ちゃんが生まれたりして、まず考えるのが、赤ちゃんと添い寝するかしないかではないでしょうか。
妊娠中や産後すぐに、子どもの寝かせ方を悩んだことがなくても、ベビーベッドを卒業した後の寝かせ方に悩むお母さんも多くいらっしゃります。
そこで、子どもと添い寝するメリットとデメリット、添い寝の方法と選び方を紹介します。
子どもと添い寝するかしないかを悩んでいるお母さんは、是非、参考にしてください。
目次
子どもと添い寝するメリット
子どもと添い寝すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
子どもと添い寝するメリットをみていきましょう。
お世話が楽
ベビーベッドの対象年齢は生後24ヶ月。
そのため、子どもが生後24ヶ月を迎えるまでは、子どもをベビーベッドに寝かせるご家庭が多いと思います。
生後間もない赤ちゃんは、授乳やおむつ交換の回数が多いです。
ベビーベッドに子どもを寝かせると、お世話の度に、お母さんがベビーベッドまで子どもを迎えに行かなければいけません。
産後のお母さんの身体の状態は、交通事故にあったレベルといわれています。
そのため、産後はできるだけ安静にしていなければいけません。
お世話の度に、身体を起こして動かしていると、身体の回復が遅れてしまいます。
また、布団から身体を出すと身体が冷えるので、お世話が終わった後に寝付きにくくなります。
寝付きにくくなると、寝不足になったり、疲れが取れにくくなったりして、翌日の育児に影響が出ます。
身体が疲れていなくても、睡眠時間が短くなることで精神的にダメージを受けるお母さんもいらっしゃります。
添い寝をすれば、子どもがすぐ隣にいます。
布団から手が届く範囲に、調乳用品やおむつなど、お世話に必要なアイテムを置いておけば、お母さんは上半身を布団から出すだけでOK。
布団から身体を出したり、立ったりする必要がないので、身体を冷やさずに済みます。
お世話が終わったら、布団をかぶるだけでいいので寝付きやすくなります。
スペースが必要ない
ベビーベッドを置いたり、子ども専用の布団を敷いたりする場合、最低でも一畳分のスペースが必要になります。
お母さんの寝るスペース、お世話に必要なアイテムを置くスペースを考えると、最低でも4畳の部屋を用意しなければいけません。
スペースに余裕が全くなければ、ものにつまずいたり、ぶつかったりするおそれがあります。
お母さんや赤ちゃんが怪我をしてしまう可能性がある他、せっかく寝かし付けたのに、赤ちゃんが物音で目を覚ましてしまう可能性があります。
また、エアコンの風が赤ちゃんに直接当たらないようにしなければいけません。
その他、季節によっては、加湿器を使うため、コンセントの差込口の場所を考えなければいけません。
広さはもちろん、ベビーベッドの置き場所に悩むことを考えると、一つの布団で添い寝をするほうが楽ではないでしょうか。
また、寝室を広く使えるので、余裕をもってお世話することができます。
絆が深まる
赤ちゃんは生まれる前に、お母さんのお腹の中で10ヶ月も過ごしています。
視力が弱く聴力が良い赤ちゃんは、体験する「はじめて」に戸惑っています。
添い寝すれば、赤ちゃんの気持ちを落ち着かせることができます。
また、赤ちゃんはお母さんのにおいを覚えやすくなり、赤ちゃんとお母さんの絆が深まります。
絆が深まると、赤ちゃんのイヤイヤが少なくなるなど、お母さんがお世話をしやすくなるかもしれません。
卒乳した後、トイレトレーニングが完了した後など、子どもが一人でできることが増えても、子どもはお母さんのぬくもりを求めています。
日中は元気に過ごしていても、夜になると寂しく感じたり、寝るのが怖いと感じたり、怖い夢を見て、泣いて起きたりする子どももいます。
添い寝をすれば、寂しくて寝付けなくても、怖い夢を見て目が覚めても、子どもはいつだってお母さんの顔を見て安心できます。
子どもと添い寝するデメリット
子どもと添い寝するメリットがあれば、デメリットもあります。
子どもと添い寝するデメリットをみていきましょう。
お母さんが寝不足になる
添い寝すると赤ちゃんは寝付きやすくなりますが、中には、寝付かず泣き止まない赤ちゃんもいます。
赤ちゃんが隣で泣き続けると、お母さんは寝不足になったり、ストレスがたまったりしてしまいます。
また、産後間もないお母さんは、赤ちゃんをしっかり見守らなきゃという気持ちから、ちょっとしたことでも過敏に反応してしまいます。
赤ちゃんが泣いていると勘違いしたり、赤ちゃんの寝息で寝られなくなったりするお母さんもいらっしゃります。
赤ちゃんが寝返りを打つと、赤ちゃんの身体がお母さんにぶつかり、赤ちゃんが目を覚まさなくても、お母さんは目を覚ましてしまうかもしれません。
SIDSのリスクが高まる
SIDSをご存じですか?SIDSは乳幼児突然死症候群の略称で、健康的な赤ちゃんが突然亡くなる病気です。
・うつぶせ寝させない(仰向けで寝かせる)
・母乳で育てる
ことで、SIDSが発症する確率を低くすることができると考えられています。
添い寝をすることで、子どもがうつ伏せになっていることにすぐに気付いて、仰向けに戻してあげられるかもしれません。
その一方で、SIDSで亡くなった赤ちゃんの70%が添い寝していたという研究結果があります。
添い寝とSIDSに因果関係があるかはわかりませんが、もし、お母さんが一睡もできないほど、SIDSを心配するなら、添い寝しないほうがいいかもしれません。
自分の時間がなくなる
子どもと添い寝すると、少なくとも子どもが寝付くまでは一緒にいなければいけません。
眠りの浅い子どもは、子どもが寝付いた後に、お母さんが布団を離れたことに気付いて、目を覚ましてしまうかもしれません。
朝から夜まで、子どものお世話をしているお母さんにとって、子どもが寝ている時間は唯一の自分の時間と言っても過言ではありません。
添い寝すると、その唯一の自分の時間を寝て過ごすことになり、したいことがあってもできなくなってしまいます。
添い寝の方法と選び方
添い寝といっても、寝方はいろいろあります。
それぞれのメリットとデメリットを簡単にまとめますので、自分にあった添い寝を選びましょう。
同じ布団で寝る
一つの布団に、お母さんと赤ちゃんが寝る方法です。
同じ布団で寝る場合、お母さんと赤ちゃんが密着しやすいため、赤ちゃんはお母さんのぬくもりを感じることができます。
一方で、シングルの敷布団では、お母さんが寝返りを打てないため、お母さんの身体の疲れが取れなかったり、寝返りを打った場合には、赤ちゃんを押し潰したりしてしまうリスクもあります。
寝るスペースに余裕があるため、赤ちゃんが寝付いてから、お母さんだけ布団からそっと出ても、赤ちゃんが目を覚ましにくいです。
ダブルの敷布団はなかなか見かけませんが、同じ布団で寝たいお母さんは、ダブルの敷布団を検討してみてはいかがでしょうか。
布団を並べて寝る
お母さんと赤ちゃん、それぞれの布団を用意して並べて寝る方法です。
布団を並べて寝る場合、お母さんは赤ちゃんを気にせずに寝返りを打つことができます。
また、同じ布団で寝る場合に比べて、赤ちゃんから離れても気付かれにくいです。
一方で、敷き布団を2枚並べるため、寝るスペースだけで最低でも3畳は必要になります。
同じ布団で寝る場合に比べて、お母さんとお父さんの寝るスペースは狭くなりますが、赤ちゃんは左右どちらを向いても、お母さんとお父さんが見えるので安心できますね。
ベッドを並べて寝る
お父さん、お母さんのベッドに、ベビーベッドを並べて寝る方法です。
布団を並べて寝る場合と同じように、お母さんは赤ちゃんを気にせず、寝返りを打つことができます。
また、ベビーベッドに赤ちゃんを寝かせることで、赤ちゃんが床の埃を吸い込まず、赤ちゃんを埃アレルギーから守ることができます。
一方で、布団とは異なり、ベッドは動かしにくいので、レイアウトに困ったり、レイアウトを変更する場合には手間がかかったりします。
また、お父さん、お母さんのベッドとベビーベッドの高さを合わせなければいけないため、ベッドを買い直すことになるかもしれません。
寝室の広さはもちろん、赤ちゃんの寝かしつけが必要か、夜の赤ちゃんのお世話は誰がするのか、身体を起こしてお世話する事を面倒だと思わないかなど、赤ちゃんのお世話を中心に、添い寝の仕方を考えるといいですね。
二人とも卒乳するまでは、私と一緒に寝ていましたが、卒乳した後は、それぞれの子ども部屋で、一人で寝ています。
そのため、添い寝する機会は、旅行や帰省など、イベントがある日しかありません。
たまにしか添い寝しないため、添い寝することになると、子どもは興奮してなかなか寝付いてくれません。
寝ているふりをすると、子どもも諦めて寝ますが、したいことがある場合には「寝ているふりをしているこの時間を有効に使いたい」と思ってしまいます。
一方で、子どもと一緒に寝られるのは、あと10年もないと思うと、添い寝しないことがもったいないようにも感じます。
帰省している間は、両親が家事をしてくれるので、昼も夜も子どもと一緒にぐっすり寝ますが、一週間以上添い寝すると、子どもが添い寝に慣れてしまいました。
そのため、家に帰った後は、子どもが一人で寝付けず、30分以上泣くことも。
近い将来、子どもに一人で寝てほしいと考えているなら、子どもが添い寝に慣れると大変です。
添い寝する日と一人で寝る日を交互にもうけるなど、工夫するのがおすすめです。
まとめ
子どもと添い寝するメリットとデメリット、添い寝の方法と選び方を紹介しました。
・スペースが必要ない
・絆が深まる
などが、また、
・SIDSのリスクが高まる
などが挙げられます。
メリットとデメリットを比べて、添い寝するかどうかを決めて、添い寝すると決めたら、寝室の広さや赤ちゃんのお世話を中心に、添い寝の方法を決めましょう。
子どもと一緒に寝る期間は長くても十数年と、人生のほんの一部。
時間と体力が許すなら、添い寝してみてはいかがでしょうか。