赤ちゃんの頃しか使えないおしゃぶりですが、おしゃぶりを使うお母さんもいれば、全く使わないお母さんもいます。
おしゃぶりにはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?
また、デメリットがあるなら、おしゃぶりをどのように使えばいいのでしょうか?
おしゃぶりのメリットとデメリット、おすすめの使い方を紹介します。
おしゃぶりのメリット
おしゃぶりのメリットをみていきましょう。
(1)鼻呼吸する習慣がつく
私達は鼻と口から空気を吸い込むことができますが、鼻が詰まっている時など、特別な事情がない限り、口呼吸より鼻呼吸するほうが私達の身体にいいといわれています。
というのも、鼻が詰まっていないのに口呼吸すると、口からウイルスが体内に侵入して、風邪などの病気にかかりやすくなるからです。
鼻呼吸すると、鼻からウイルスが体内に侵入するのを鼻毛が防いでくれます。
また、口呼吸が癖になると、食べていない時や喋っていない時でも口が開けっぱなしになるので、ボーッとしているように見られてしまいます。
その他、口を開けている時間が長いと、口の中が乾燥して、殺菌作用のある唾液が蒸発しやすくなります。
唾液が蒸発しやすくなると、口の中で雑菌が繁殖しやすくなり、口臭が酷くなってしまいます。
離乳食が始まる前の子どもの口はほぼ無臭ですが、離乳食を開始した後の子どもの口は臭うようになります。
小さいうちから、鼻呼吸する習慣を身につけることは大事なのです。
(2)大人しくなる
私達が声を出す時には口を開けますよね。
赤ちゃんにおしゃぶりをくわえさせることで、赤ちゃんが声を出さなくなります。
赤ちゃんには口に触れたものに吸い付く「吸てつ反射」があります。
妊婦健診などのエコーで、指しゃぶりをしている赤ちゃんを見たお母さんも多くいらっしゃると思います。
お腹の中で、へその緒を通じてお母さんから栄養を受け取っていた赤ちゃん。
生まれてからは、自分で母乳やミルクを飲んで、栄養を摂らなければいけません。
お母さんのお腹の中にいる時から、母乳やミルクを飲む練習をしてきたのです。
おしゃぶりはこの吸てつ反射を利用したもの。
おしゃぶりに吸い付くことで、赤ちゃんは気持ちを落ち着かせることができます。
(3)すんなり寝付ける
授乳中に赤ちゃんが寝てしまった、授乳が終わったら、赤ちゃんがすぐに寝付いたということはありませんか?
赤ちゃんにとって、吸い付くことはそれほど体力を消耗する動作なのです。
おしゃぶりをくわえさせれば、赤ちゃんはおしゃぶりに一生懸命吸い付いて、疲れて眠くなります。
中には、母乳やミルクを飲んでいると勘違いして、幸せな気持ちになって寝付く赤ちゃんもいます。
おしゃぶりのデメリット
続いて、おしゃぶりのデメリットをみていきましょう。
(1)歯並びが悪くなる
口を閉じて、上下の奥歯をくっつけた時に、下の前歯が上の前歯の内側におさまるのが正常ですが、上の前歯が下の前歯の内側におさまる、いわゆる出っ歯になりやすいです。
3歳頃までにおしゃぶりをやめれば、不正咬合(こうごう)にならずに済むといわれています。
できるだけ早めに、遅くても3歳頃までにおしゃぶりを外せるように注意して使わなければいけません。
(2)声を出す練習ができない
赤ちゃんは生まれてすぐに泣きますが、生後2ヶ月頃になると、機嫌がいい時に「あー」、「うー」などの声を出し始めます。
これはクーイングといい、赤ちゃんの口や喉が成長して出るもの。
まだまだ言葉を話すことはできませんが、話せるようになるための練習をするのです。
しかし、おしゃぶりをくわえている間は口を閉じているので、クーイングができず、声を出す練習ができません。
結果的に、言葉の発達が遅くなってしまうおそれがあります。
(3)赤ちゃんのサインに気付けない
お腹が空いた時、オムツを交換してほしい時、眠いのに寝られない時、寂しい時など、赤ちゃんが泣くのにはたくさんの理由があります。
言葉を話せない赤ちゃんは、泣くことでお母さんに自分の欲求を伝えますが、おしゃぶりをくわえさせると、泣くことができず、お母さんが赤ちゃんの欲求に気付けなくなってしまいます。
もしかしたら、お腹が痛いなど、体調が悪いことにも気付けないかもしれません。
(4)おしゃぶりを外すのに苦労する
先述したように、おしゃぶりは赤ちゃんを大人しくさせたり、寝かし付けたりするのに便利なアイテムです。
しかし、おしゃぶりがなければ大人しくしない、寝付けないとなると、おしゃぶりを外すのに苦労します。
今はおしゃぶりを使って寝かし付けていても、いつかはおしゃぶりをくわえさせる以外の方法で、大人しくさせたり、寝かし付けたりする必要があるのです。
また、月齢、年齢が上がると、自我が芽生え、おしゃぶりを探したり、見つからなければ泣きわめいたりするかもしれません。
(5)消毒する手間がかかる
哺乳瓶と同じように、免疫力が低い赤ちゃんの口に入る物は消毒しなければいけません。
赤ちゃんをミルクで育てているなら、哺乳瓶と一緒に、おしゃぶりも消毒すればいいのですが、母乳で育てているなら、おしゃぶりだけを消毒することになり、面倒だと感じるお母さんも少なくありません。
おしゃぶりのおすすめの使い方
泣いている赤ちゃんを大人しくさせたり、寝ない赤ちゃんを寝かし付けたりするのにおしゃぶりを使っていると、おしゃぶりを卒業するのに苦労します。
おしゃぶりをすんなり卒業できるようにするためには、おしゃぶりをくわえることが習慣化しないような使い方をする必要があります。
おしゃぶりのおすすめの使い方を、経験談を含めて紹介します。
(1)大人しくなったら外す
買い物をしている時、病院で順番を待っている時、レストランで料理を待っている時や食べているなど、赤ちゃんに静かにしてほしい、赤ちゃんが泣いてもあやせない場面はたくさんあります。
周りの目や時間を気にして、慌てて赤ちゃんをあやしても、あやし方が雑になってしまいますよね。
あやしているのに赤ちゃんが泣き止まなければ、お母さんもストレスや疲れがたまってしまいます。
無理をせずに、おしゃぶりに頼ってください。
ただし、赤ちゃんが泣き止んで大人しくなったら、おしゃぶりを外すようにしましょう。
おしゃぶりを外すと、また泣き始めるかもしれません。
泣き始めたら、またおしゃぶりをくわえさせて、大人しくなったら、おしゃぶりを外すサイクルを繰り返してみてください。
(2)寝付く前に外す
アパートやマンションなどの集合住宅に住んでいると、赤ちゃんの泣き声が隣に聞こえないか心配になりますよね。
特に夜中は赤ちゃんが泣くと目立ってしまいます。
赤ちゃんがなかなか寝付けなくて泣くなら、おしゃぶりをくわえさせてみましょう。
寝付くと、おしゃぶりが自然に口から外れますが、できれば自然に口から外れる前にそっと外すのが理想です。
寝付く前におしゃぶりを外すと、赤ちゃんが目を覚ましてしまうかもしれませんが、本当に眠ければ、おしゃぶりを外してもそのまま自然に眠りにつきます。
おしゃぶりがなくても寝付けるようになるために、寝付く前に外してみましょう。
(3)他の寝かし付けアイテムと併用する
経験上、赤ちゃんのお気に入りのぬいぐるみやタオルケット、絵本などとおしゃぶりを併用して寝かし付けるのが一番おすすめの使い方です。
おしゃぶりがなくても、お気に入りの物があれば寝られるようになるからです。
娘が生後3ヶ月の頃、家事をする時間や自分の身体を休める時間を確保するために、上の子と下の子に一緒に昼寝をしてほしかったのですが、上の子が寝付いても下の子が寝付かず、下の子の泣き声で上の子が起きる、下の子が眠い時に上の子が遊び回って、下の子が寝付けず泣くという悪循環に陥っていました。
そこで、上の子の寝かし付けにおしゃぶりを使ったことはなかったのですが、下の子の寝かし付けにおしゃぶりを試してみることにしました。
おしゃぶりをくわえさせても、最初は口からペッと吐き出して嫌がるばかり。
座って下の子を抱っこして、おしゃぶりをくわえさせて、吐き出さないようにおしゃぶりを指で優しく押さえていました。
おしゃぶりを使い始めて3日目、下の子がおしゃぶりに上手に吸い付くようになりました。
おしゃぶりのおかげで、下の子が泣かずに済み、上の子がしっかり昼寝できるようになりましたが、下の子はおしゃぶりに吸い付くばかりで寝る気配が全くありません。
そこで、下の子のお気に入りのタオルケットを下半身にふんわりと巻いて、おしゃぶりをくわえさせるようにしたところ、下の子がすんなりと寝付くようになりました。
今ではおしゃぶりがなくても、座って抱っこして、タオルケットを巻けば寝付くように。
ベビーベッドに移動して寝かせても起きないようになりました。
おしゃぶりをくわえさせてもなかなか寝付かないなら、他の寝かし付けアイテムも併用して、赤ちゃんが上手に寝付くようになったら、おしゃぶりを使う機会を減らしてみてもいいかもしれません。
おしゃぶりを使う機会が少なければ少ないほど、おしゃぶりを卒業するのが楽になるはずです。
私の娘が使っていたおしゃぶりは
「ピジョン おしゃぶり 3ヶ月以上/M ミニー + おしゃぶりホルダー ディズニーベビー ベビーミッキー」です。
流行り廃りのないディズニーの可愛いデザイン。
おしゃぶりは小さいので、落としたり、なくしたりしてしまいがちですが、おしゃぶりホルダーを使えば安心です。
ピジョン おしゃぶり 3ヶ月以上/M ミニー + おしゃぶりホルダー ディズニーベビー ベビーミッキーの口コミ
今は家の中ではあまり使わず、公共交通機関でグズった時に愛用してます。
外出するときは手放せないです。
他のメーカーのものは気に入らないのか吐き出して泣いてしまいますが、ピジョンは大丈夫です。
最初は咥えてくれず、3回くらい失敗しましたが、次第に吸ってくれるようになりました。
指しゃぶりで手があかぎれみたいになってしまったので、重宝しています。
昼も夜もこちらを吸わせるとすぅっと入眠します。
たまに寝付けない時もありますが、しばらく吸っていると寝ます。
まとめ
おしゃぶりのメリットとデメリット、おすすめの使い方を紹介しました。
・大人しくなる
などがあります。
・声を出す練習ができない
・赤ちゃんのサインに気付けない
・おしゃぶりを外すのに苦労する
・消毒する手間がかかる
などがあります。
大人しくなったら外す、寝付く前に外す、他の寝かし付けアイテムと併用するなど、おしゃぶりをくわえることが習慣化しないような使い方をしましょう。
赤ちゃんが泣き止まなかったり、寝付かなかったりすると、お母さんの疲れやストレスがたまってしまいます。
デメリットはありますが、おしゃぶりはとても便利な育児アイテムです。
おしゃぶりをうまく使って、肩の力を抜いて育児をしてくださいね。