子どもに「片付けて!」と何度も言っているのに片付けてくれない、おかげで部屋がいつも散らかって困っているというお母さんも多いのではないでしょうか。
家事に、育児に、お母さんは大忙し!自分で使った物ぐらい、子どもが自分で片付けられるようになってくれると、お母さんも助かりますよね。
子どもが片付け方を覚えるメリット、片付け方の教え方、片付けを教えるのにおすすめの絵本を紹介します。
目次
子どもが片付け方を覚えるメリット
「いつかは片付けられるようになるだろう」と思って、子どもに片付けさせずに、お母さんが片付けていませんか?
確かに、いつかは片付けられるようになりますし、子どもが片付けるより、お母さんが片付けるほうが速いです。
でも、子どもが片付け方を覚えるメリットがあるんです。
メリットを知ると、子どもに片付けさせようと思うこと間違いなしです!
それでは、メリットをみていきましょう。
物事の順序を考えられるようになる
おもちゃ箱におもちゃを片付ける場合、おもちゃが箱の中に全て収まるように入れなければいけません。
どのおもちゃをどこに置けば、箱の中に収まるか、パズルのピースを当てはめるように考える必要があります。
また、重いおもちゃを軽いおもちゃの上に置くと、下のおもちゃがつぶれてしまいます。
どのおもちゃから先に箱に入れるかを考えなければいけません。
つまり、おもちゃを片付けることで、最初に何をどうするべきなのか、次に何をどうするべきなのか、最後に何をどうするべきなのかという、物事の順序を考えられるようになるのです。
集中力を高められる
おもちゃを片付ける順序を決めたら、その順序どおりに、おもちゃを片付けることが大事です。
一度決めた順序から外れないように、順序を頭に思い描きながら片付けることで、集中力を高められます。
同じ物や似たような物を欲しがらなくなる
昔、フライパンを買ったのに、買ったことを忘れて、新たに買ってしまったという経験のあるお母さんはいらっしゃりませんか?
フライパンはもちろん、私は詰め替え用のボディソープやシャンプーなどを買い置きしていたことを忘れて、何度も買ってしまい、棚から物があふれかえっていました。
でも、一ヶ月に一度は棚を片付けたり、買い物に行く前に棚を見直したりすることで、無駄な買い物をせずに済むようになりました。
子どもが自分でおもちゃを片付けることで、自分が今持っているおもちゃの形や色などを正しく把握できます。
「このおもちゃはもう持っているから、あのおもちゃが欲しい」「このおもちゃが欲しいけど、持っているおもちゃに似ているからいらない」など、同じ物や似たような物を欲しがらなくなります。
掃除がしやすくなる
なぜ、お母さんは子どもに片付けをするように、何度も言うのでしょうか。
「部屋が散らかっていると、生活しにくいから」「掃除機をかけにくいから」ではありませんか?
床に物が落ちていないだけでも、お母さんは掃除をしやすくなります。
床に物が落ちていると、まず物を拾って、片付けてから、掃除機をかけなければいけません。
部屋が片付いていると、物を拾って、片付けるという手間が省けるので、家事がスムーズに進みます。
子どもが片付ける習慣を身につけることは、子どものためだけでなく、お母さんのためにもなるんですね。
片付け方の教え方
子どもが片付ける習慣を身につけることに、多くのメリットがあっても、子どもが片付けをするかどうかは別ですよね。
毎日、子どもに何度も「片付けて!」と言っているお母さんも多くいらっしゃると思います。
ではなぜ、子どもは片付けないのでしょうか。
それは、片付ける必要性を感じていないからです。
「ごはんを食べる前におもちゃを片付けても、ごはんを食べた後に、同じおもちゃでまた遊ぶんだから、片付ける必要はないでしょ?」と思ってしまうんです。
「おもちゃを片付けたら、お母さんの家事がスムーズに進むから、片付けよう!」とは思ってくれないんですよね。
私の息子のお友達は、幼稚園で遊んだら、おもちゃを元の場所に戻していました。
一方で息子は出しっぱなし。
元の場所に戻すどころか、おもちゃを箱にも入れなかったのです。
そこで、私は息子に片付ける習慣を身につけてほしいと思い、家でも、幼稚園でも「遊び終わったら、片付けよう!」と言い続けましたが、息子は全然片付けず・・・。
「片付けないと、お昼ごはんはないよ」の一言で片付けてくれるようにはなりましたが、これでは脅迫と同じ。
息子に「おもちゃを楽しく片付けてほしい」と思うようになりました。
片付ける必要性を感じていない子どもに、片付け方をどのように教えればいいのか、私の経験談から手順をお話しします。
子どもの心や身体に、準備が整っていることを確認する
お母さんが子どもに片付けをできるようになってほしいと思っても、子どもの心や身体に準備が整っていなければ、片付けをすることはできません。
例えば、0歳の赤ちゃんに片付け方を教えても、理解するのは難しいですよね。
片付けをできるようになるためには、手でおもちゃを持てること、支え無しで一人で立てることが必須です。
また、個人差はありますが、片付け方を理解できる年齢の目安は3歳頃です。
子育て支援センターや幼稚園などのおもちゃコーナーで遊んでいるうちに「このおもちゃは、いつもここにある」「ここにいけば、このおもちゃがある」と、おもちゃの場所を把握できるようになります。
物には定位置があることを認識していれば、片付けをスムーズに教えられます。
おもちゃ箱を用意する
おもちゃを片付ける箱がなければ、片付けられませんよね。
段ボールでも、プラスチックの箱でもかまわないので、おもちゃを片付ける箱を用意しましょう。
ポイントは、箱を複数用意することです。
大きな箱を一つ用意すると、おもちゃを箱にただ入れるだけで片付けが完了してしまうので、物事の順序を考える力や集中力などは身につきません。
おもちゃを箱に分けて入れられるように、箱を複数用意してください。
我が家では、
「アイリスオーヤマ おもちゃ箱 ラック 天板付 ブラウン 幅」を使っています。
2種類の大きさの箱が全部で9つあり、おもちゃの種類で分けられるようになっています。
ベージュとブラウンの優しく、ナチュラルな色合いで、どんなインテリアにも馴染むので、リビングに置いても違和感がありません。
アイリスオーヤマ おもちゃ箱 ラック 天板付 ブラウン 幅の口コミ
想像以上に入って、スッキリしたし、オシャレだし、言うことないです。
ここにはトーマス系、ここには機関車系、ここには客車や貨物、ここにはトーマスエンジンシリーズ、と指示をしたら、すぐにぐちゃぐちゃにされると思っていたのに、いつまでも場所を守りお片付けをしています。
箱に写真を貼る
おもちゃの写真を撮り、そのおもちゃを入れる箱に写真を貼ります。
箱に「ぬいぐるみを入れる」「車を入れる」と文字を書いても、子どもは文字を読めません。
ぬいぐるみや車の写真を撮って、写真を箱に貼れば、子どもが「ここに片付ければいいんだ!」と判断しやすくなります。
おもちゃの種類で分けてもかまいませんし、おもちゃの色で分けてもかまいません。
子どもが片付けやすいように、また、お母さんが片付けてほしいようにおもちゃを分類して、写真を貼りましょう。
お手本を見せる
子どもは大人の真似をしたがります。
まずは、お母さんがおもちゃを箱に片付ける姿を見せましょう。
片付ける時に、「ぬいぐるみの箱はここ」「車の箱はここ」と言いながら、写真を指させば、箱に貼っている写真と同じおもちゃを箱に入れるんだと理解してくれます。
ちなみに、私は「ぬいぐるみの箱はここ」「車の箱はここ」と言わずに、「ぬいぐるみのお家はここ」と「駐車場はここ」と言っています。
片付けに遊びを取り入れる
おもちゃを箱に入れるだけではつまらないですよね。
子どもに「くまさんがお家に帰りたがっているから、連れて行ってあげようか」「くまさんも寝る時間なんだって」と声をかければ、片付けが楽しくなります。
また、片付ける時の歌をお母さんが作詞作曲して、歌にあわせて片付ければ、歌うだけで片付けてくれるようになるかもしれませんね。
片付けられたら褒める
子どもがおもちゃを片付けたら「おもちゃを自分で片付けられるようになったんだ!」と気付かせるために、 いっぱい褒めましょう。
片付けに遊びを取り入れると「片付けを楽しんだうえに褒められるなんて!」「お母さんが喜んでいる!」と、片付けを更に楽しく感じられるようになります。
子どもがおもちゃを片付けられるようになることは、片付ける習慣を身につける第一歩。
大きくなって、色鉛筆やハサミ、ノートなどの文房具を使うようになったら、お母さんが何も言わなくても、文房具を片付けられるようになります。
「片付けられることは当たり前」と思わずに、たくさん褒めてあげてくださいね。
片付けを教えるのにおすすめの絵本
私達大人の中にも、片付けが苦手だったり、片付けの必要性を感じなかったりして、片付けをできない大人はたくさんいます。
そこで、私が実際に子どもに読み聞かせをしている、片付けが楽しくなる、また、片付けの必要性を感じられる絵本を紹介します。
キキとジャックス
片付けコンサルタントの近藤麻理恵さんの書籍「人生がときめく片づけの魔法」の内容を、子どもに分かりやすく伝える絵本です。
ものを集めるのが大好きなキキ、片付けるのが大好きなジャックスが、片付け方を楽しく教えてくれます。
イラストはハッキリした色合いで、子どもの目を惹きます。
また、迷路のような仕掛けのページもあり、子どもが退屈しない工夫がされています。
キキとジャックスの口コミ
絵もはっきりしていてかわいく、文字も少ないのでどんどんページをめくりスラスラと読みやすいのもよかったです。
ノンタン ぱっぱらぱなし
おもちゃで遊ぶのが大好きなノンタン。
でも、遊んだ後はおもちゃを片付けず、出しっぱなし。
出しっぱなしにしていると、おもちゃがノンタンに意地悪をし始めるという、恐怖心を少しあおるような絵本です。
恐怖心をあおるといっても、全く怖くありませんので、安心して子どもに読み聞かせしてあげてくださいね。
ノンタン ぱっぱらぱなしの口コミ
娘の娘のためにもとっておこうと誓う程の重宝しています
私は3歳になる息子に「片付けをしないと、友達と遊べなくなるよ」「おばけがくるよ」と言っています。
私が言っていることと絵本の内容が結びつくようで「大変!大変!」と言いながら、片付けするようになりました。
紹介した絵本の他にも、片付けについて描かれた絵本はたくさんあります。
絵本をたくさん読んで、お気に入りの一冊をみつけましょう。
まとめ
子どもが片付け方を覚えるメリット、片付け方の教え方、片付けを教えるのにおすすめの絵本を紹介しました。
・集中力を高められる
・同じ物や似たような物を欲しがらなくなる
・(お母さんが)掃除がしやすくなる
などが挙げられます。
でも、子どもに片付けるようにただただ言い続けても、自分で片付けられるようにはなりません。
- 子どもの心や身体に、準備が整っていることを確認する
- おもちゃ箱を用意する
- 箱に写真を貼る
- お手本を見せる
- 片付けに遊びを取り入れる
- 片付けられたら褒める
という手順を踏むことが大事です。
片付けは言われてするものではありません。
子どもが自分から片付けしたくなるように、親子で楽しく片付けをしましょう!