月齢の小さい子どもに飲み物を飲ませる時には、哺乳瓶やスパウトマグ、ストローマグに飲み物を入れて飲ませますよね。
この3種類の容器は、子どもが飲み物をこぼさずに飲めるので、掃除の必要がなくお母さんに大人気のベビー用品です。
でも「ストローマグに慣れてしまったのか、ストローがないと上手に飲めない」と頭を抱えるお母さんも少なくありません。子どもがストローを使わずに、口をコップに直接つけて飲めるようになるには、どうしたらいいのでしょうか?
また「コップで飲ませてみたら、子どもがむせてしまった」と、コップで飲ませることに不安を感じるお母さんもいらっしゃります。
いつ頃から、コップで飲ませればいいのでしょうか?
子どもがコップで飲めるようになるステップ、コップで飲ませる時期の目安、おすすめのコップを紹介します。
目次
子どもがコップで飲めるようになるステップ
子どもがコップで飲めるようになるためには、どうしたらいいのでしょうか?
この答えのヒントは、ベビー用品コーナーで販売されているマグセットにあります。
・ストローマグ(一つだけ穴が空いた細いストローが付いているマグ)
・マグカップ(ストローはなく、飲み口に穴が空いている蓋を取り付けるマグ)
の3種類です。
セット販売されているマグは、
ストローマグからストローを取り外す➡マグカップ
ステップアップできるように設計されています。
もちろん、スパウトマグやストローマグを単品で販売しているメーカーもあります。でも、哺乳瓶からスパウトマグに。スパウトマグからストローマグに。ステップアップできるように、セットでも販売されているんですね。
つまり、この3種類のマグを順番に使うことで、コップで飲めるようになるんです。
3種類のマグを使う目的にそって、子どもがコップで飲めるようになるステップをみていきましょう。
1. 飲む量に合わせて、コップを傾ける
たくさんの穴が空いた太いストローが付いているスパウトマグは、コップを傾けるだけで、ストローから飲み物が出てきます。
コップを傾けて飲む点では、哺乳瓶を使うのと同じ。でも、哺乳瓶は乳首を吸った分だけ飲み物が出るのに対し、スパウトマグはコップを傾けた分だけ飲み物が出ます。
スパウトマグをあまり傾けなければ、飲み物がちょろちょろとしか出ません。逆に傾け過ぎると、飲み物がドバドバと出ます。
コップで飲む時には、コップの傾きを調整して、飲む量を調整しますよね。スパウトマグで飲むことで、「これぐらい飲むためには、これぐらい傾けなければいけない」と、コップの傾け方を把握できるようになります。
2. 一口で飲める量を把握する
スパウトマグを使って飲めるようになったら、ストローマグを使います。
一つだけ穴が空いた細いストローが付いているストローマグは、自分で吸わなければ飲み物が出ません。ストローマグとスパウトマグの違いは、吸うか吸わないかです。
スパウトマグを使ってコップの傾け方が分かっても、コップから口に入る量が、子どもの一口に適しているかどうかは別。
ストローマグで飲むことで「これ以上吸ったら、口がいっぱいになってしまう」と、一口で飲める量を把握できるようになります。
3.マグカップを傾けて、一口で飲める量を飲む
ストローマグを使って飲めるようになったら、マグカップを使います。
飲み口に穴が空いている蓋を取り付けたマグは、スパウトマグ、ストローマグを本当に使いこなせるようになったかどうかの総合テスト。
マグカップでこぼさずに飲めるようになれば、蓋を取り外して飲むだけ。マグカップを使って、コップで飲む準備が整っているかどうかをチェックします。
4.コップを傾けて飲む
マグカップを使って飲めるようになったら、蓋を外してコップで飲みます。
でも、哺乳瓶、スパウトマグ、ストローマグを使って飲んできた子どもにとって、コップに口を直接つけることは未知の世界。
コップに口をどう当てたらいいのか分からない、口を当てるのが怖いという子どももいます。
もし、子どもがコップに口を当てることに戸惑っていたら、お母さんがコップを持って、上唇と下唇でコップの縁をはさむようにして、子どもの口にコップを当ててあげてください。また、コップで飲むことに緊張する子どももいます。
子どもが緊張しているようであれば、お母さんがコップを持って、子どもの表情を見ながら、少しずつ傾けてあげましょう。子どもが口に飲み物を含んだら、口からコップを一度離して、子どもが飲み込むのを待ちます。そして、子どもが飲み込んだのを確認したら、また、口にコップを当てて、少しずつ傾けてください。
子どもがむせずに飲めるようになったら、コップで飲むコツをつかんだ証拠。
あとは、子どもが自分でコップを持って飲めるようになるだけです。
子どもが自分でコップを持ちたがらなければ、おままごとなどのごっこ遊びにコップを取り入れて、自分でコップを持つ習慣を身に着けさせましょう。
コップで飲ませる時期の目安
哺乳瓶は生まれてすぐに使うことができますが、スパウトマグ、ストローマグ、マグカップはいつ頃から使えるのでしょうか。
販売されているマグセットの対象月齢を見ると、スパウトマグは生後5ヶ月頃から、ストローマグは生後7ヶ月頃から、マグカップは生後8ヶ月頃からとなっています。
もちろん、子どもの成長に個人差があるので、この対象月齢はあくまでも目安。
対象月齢になったら、3種類のマグを使って飲ませてみましょう。
マグカップで上手に飲めるようになったら、コップを使って飲ませてみてください。
自治体によって異なるかもしれませんが、母子手帳には、自分でコップを持って飲めるようになる月齢の目安は1歳半だと書かれています。遅くても1歳半までには、コップで飲めるかどうかチャレンジしてみましょう。
その他、次のようなタイミングで、チャレンジしてみるのがおすすめです。
1.飲む量が増えたら
哺乳瓶やスパウトマグ、ストローマグに入る水分量は200ミリリットル程度です。
子どもが一日に摂取するべき水分量は、体重1キログラムあたり120ミリリットルといわれています。
10キログラムの子どもであれば、1.2リットルもの水分を、飲み物と食事から摂取する必要があるんです。
持ち歩く飲み物の量が200ミリリットル程度では足りませんよね。
「一日の水分摂取量が足りないかもしれない」と感じたら、外出先でも水分を手軽に摂取するために、コップで飲めるようになるといいですね。
2.保育園に通うことが決まったら
午前中だけ、朝から夕方までなど、子どもを保育園に預ける時間は家庭によって異なりますが、預ける時間が長ければ長いほど、子どもが水分補給する回数が増えます。
もちろん、子どもに持たせている容器が空っぽになったら、先生が容器にお茶を入れてくれます。でも、200ミリリットル程度しか入らない哺乳瓶やスパウト、ストローマグでは、先生が何度もお茶を入れることになって、手間をかけてしまいます。
中には「水筒を持たせてください」という保育園もあります。
保育園に通い始める前にコップで飲む練習をし、通い始める頃にはコップ付きの水筒で飲めるようになるといいですね。
母子手帳に目安が書かれていたり、保育園から指示があったりすると「早くコップで飲めるようにしないと」と焦るかもしれません。もちろん対象月齢でチャレンジして、子どもが上手に飲めるのが理想的です。
でもこぼしたり、むせたりしているのに「対象月齢を迎えているから、上手に飲めるはず」「飲ませないといけない」と、無理をさせてしまっては、子どもがコップに苦手意識をもってしまうおそれがあります。
子どもには、子どものペースがあります。子どものペースを尊重することも大事です。
チャレンジして、何度もむせるようであれば、前のステップに戻りましょう。
またマグの対象月齢は定められていますが、卒業時期は定められていません。例えば、1歳半を過ぎたからといって、ストローマグで飲んではいけないということはないんです。
ただマグでしか飲めないとなると、いろいろ不便です。
例えば、飲食店ではコップは貸し出していても、マグは貸し出していないので、マグを持ち歩かなければいけません。持ち歩いたマグは、家に帰るまで洗えないので、汚れが固まり、洗い落としにくくなります。
また、スパウトやストローを噛む癖のある子どもがマグを使い続けると、歯並びに影響を及ぼす可能性があります。お母さんの負担を減らす、子どもが健康的に育つために、早くコップで飲めるようになってくれるといいですね。
おすすめのコップ
紹介したように子どもがコップから直接飲めるようになるためには、スパウトマグ、ストローマグ、マグカップで飲めるようになっていることが前提。
そこで、私のおすすめのマグセットとコップを紹介します。
1.おすすめのマグセット
私のおすすめのマグセットは、
「リッチェル トライシリーズ ステップアップマグセットR」です。
部品を付け外しするだけで3種類のマグに変身するのは、マグセットの基本。
でも、こちらのマグセットに含まれているマグカップは、蓋を押さなければ飲み物が出ない構造になっています。
子どもがマグカップに口をつけて、蓋を自然に押した時に飲み物が出るので、子どもがコップを倒してもこぼれにくくなっているんです。
食器洗い乾燥機で洗うことができるのも、お母さんには嬉しいですね。また、こちらのお店では、ストローマグのパーツに名前を入れてくれます。子どもへのプレゼントはもちろん、出産祝いとしても大活躍しますね。
リッチェル トライシリーズ ステップアップマグセットRの口コミ
名入れ部分も事前の確認メールで見られますし、ラッピングも丁寧でした。
その後輩の子が先日マグデビューしたと写真を送ってくれて、『上手に飲めました。これはすごくいいです♪』とコメントがありとても喜んでもらえて、私も大満足でした。
2.おすすめのコップ
私のおすすめのコップは、
「レック アンパンマン ステップアップ コップ」です。
こちらのコップは、穴の空いた蓋を取り付ければマグカップとして、蓋を外せばコップとして使えます。
スパウトマグやストローマグを使う機会を逃した、哺乳瓶からコップに一気にステップアップさせたいお母さんにピッタリです。
また、底には滑り止めが付いているので、子どもがコップに軽く当たっても、簡単には倒れません。
子どもが大好きなアンパンマンが描かれているので、コップに苦手意識のある子どもにもおすすめです。
レック アンパンマン ステップアップ コップの口コミ
はじめはこぼれないように蓋つきで、少し慣れてきたら蓋なしで…と段階を追って練習ができます。
すぐに慣れて蓋で遊び出すようになる→外して飲む→すぐに慣れて持ち手なしのコップで飲む
この流れが案外早く出来たので使用期間は短かったですが、喜んで使用してくれたので本当に買って良かったです。
いくつか他のタイプも買いましたがスムーズに飲めるようになったのはこれだけでした。
蓋付きで溢さず飲めるようになった今(1歳5ヶ月)は蓋無しで両手で上手く飲んでます☆
上の子がコップでこぼさず飲めるようになったのは、実は1歳半を過ぎた頃。
というのも、1歳を迎えるまでずっと哺乳瓶で飲ませていて、コップやマグカップはもちろん、スパウトマグやストローマグで飲ませたことがなかったんです。
1歳を過ぎた頃、母から「あなたが1歳の頃にはコップで飲んでいたわよ」と言われ「コップで飲ませてみよう」と初めて思いました。
でも、今まで哺乳瓶で飲んできた子どもは、コップが何をするための物なのか理解できていませんでした。
コップに口をつけることはもちろん、コップを持つことも嫌がったので、まずはストローマグで飲ませることにしました。
哺乳瓶とは形が全く違うストローマグ。
自分で持ちたがらなかったので、私がストローマグを持って、ストローを子どもの口に当てて飲ませました。
また、私と夫もコップにストローをさして、ストローで飲む姿を見せました。
子どもが私達を真似するようになり、ストローマグで上手に飲めるようになったので、次はマグカップにチャレンジ。
でも、ストローマグにすっかり慣れてしまった子どもは、マグカップを持ちたがりませんでした。
私達がコップで飲む姿を、子どもに意識的に見せるようにしたり、また遊びにコップを取り入れて、コップを持つことに慣れさせました。
苦労の甲斐あって、子どもがマグカップを持つようになったものの、傾け具合が分かっていなかった子どもは、マグカップから何度も飲み物をこぼしました。
掃除や洗濯をしなければいけず、ストレスがたまったので、思い切って入浴中に飲ませたり、私がマグカップを持って飲ませたりしました。
蓋のないコップを自分で持って、こぼさずに飲めるようになったのは、2歳半を過ぎた頃。
もっと早く、哺乳瓶からスパウトマグにップステップアしておくべきだったと反省しました。
上の子の経験を踏まえて、下の子は生後半年を過ぎた頃に、ストローマグに切り替えました。
最初は下の子もストローマグに戸惑っていましたが、私、夫、上の子の3人で、ストローで飲む姿を見せると、下の子はすぐにストローマグに慣れました。
マグカップ、コップとステップアップする度に、3人で飲む姿を見せ、現在ではコップで上手に飲めるようになりました。
マグセットの対象月齢を目安に、まずは子どもにチャレンジさせてみて、ステップアップするかどうかを判断するのがおすすめです。
まとめ
子どもがコップで飲めるようになるステップ、コップで飲ませる時期の目安、おすすめのコップを紹介しました。
子どもがコップで飲めるようになるためには、
2.一口で飲める量を把握する
3.マグカップを傾けて、一口で飲める量を飲む
4.コップを傾けて飲む
というステップを踏むことが大事です。
スパウトマグ、ストローマグ、マグカップを使えばこのステップを自然に踏むことができるので、まずはマグセットを準備するといいですよ。
コップで飲ませる時期の目安は、子どもが一歳半を迎える頃。
その他、飲む量が増えた時、保育園に通うことが決まった時など、子どもの成長や生活スタイルにあわせて、コップで飲ませる時期を考え、練習し始めてくださいね。
子どもがマグを使って飲み続けていると、「いつ、コップで飲めるようになるのかしら」と焦ってしまうかもしれません。
でも、焦りは禁物。ストローを使わないと飲めない大人がいないように、いつかはコップで飲めるようになります。
温かい目で、子どもの成長を見守りましょう。