産院には、大学病院、国立病院や公立(県立、市立)病院などの総合病院、「〇〇クリニック」、「〇〇産婦人科」などの個人病院があります。
近所に総合病院と個人病院があると、どのように選べば良いのか悩むお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
私には子どもが二人いますが、どちらも総合病院で出産しました。
その経験談を交えて、総合病院、個人病院で出産するそれぞれのメリットとデメリットを紹介します。
産院選びに悩んでいるお母さんは是非参考にしてくださいね。
総合病院のメリットとデメリット
総合病院とは、産婦人科の他に、内科や外科などの複数の診療科目をもつ病院で、中でも、100人以上が入院できる病院を指します。
総合病院で出産するメリットとデメリットをみていきましょう。
総合病院のメリット
総合病院で出産するメリットは、診療科目や設備が充実していることです。
妊娠・出産といえば、確かに産婦人科です。
でも、婦人科系以外の持病があるお母さんは、産前産後に持病の診療科目の医師に診てもらう必要がありますよね。
大きなお腹を抱えて、産院とは他の病院に通うのは大変です。
産院に持病の診療科目があれば、妊婦健診と同じ日に健診の前後に診てもらったり、出産に影響があるような持病であれば、産婦人科と連携をとって対応してくれたりします。
また、生まれてきた赤ちゃんの成長が芳しくなければ、赤ちゃんを小児科の医師に診てもらう必要があります。
正産期(37週)に入る前に赤ちゃんが生まれた場合、赤ちゃんはNICU(新生児特定集中治療室)に入って、特別な処置を受ける可能性が高いです。
総合病院であれば、どこでもNICUが設置されているというわけではありませんが、大きな総合病院であれば、NICUが設置されています。
出産時に予想外のトラブルにあった場合、産婦人科しかない病院であれば、総合病院に搬送されることになります。
搬送中は病院に早く着くことを祈りながら、陣痛に耐えるしかありません。
産婦人科以外の診療科目がある総合病院であれば、同じ病院内で診察・治療を受けることができるので、安心して出産を迎えられるのではないでしょうか。
総合病院のデメリット
待ち時間が長い
総合病院の産婦人科には、先生が複数いますが、そのぶん、患者の数が多いため、受付してから診察を受けるまでの待ち時間が長くなります。
病院によっては、産婦人科とその他の診療科目の会計が一つの場所で行われていて、診察を終えても会計するために長時間待たされる場合もあります。
第二子以降を出産する場合、上の子が幼稚園や保育園に通っていなければ、上の子を連れて妊婦健診に通うことになりますよね。
2歳、3歳というと、走ったり・ジャンプしたり・踊ったりと、身体をいっぱい動かしたい年齢です。
総合病院には、車椅子を利用している患者や点滴をしている患者など、さまざまな患者がいます。
子どもが動き回ると、患者に迷惑をかけたり、お母さんは叱ってばかりで、ストレスがたまったりしてしまいます。
また、健診を終えてから、仕事に向かうお母さんは、病院を早く出たいですよね。
上の子がいるお母さんや働いているお母さんにとって、病院での待ち時間が長いことは、大きなデメリットになるのではないでしょうか。
感染リスクがある
他の診療科目の患者が同じ病院内にいるため、風邪やインフルエンザなどに感染するおそれがあります。
妊娠中、授乳中は服用できる薬が限られているため、風邪をひきたくないですよね。
インフルエンザの流行時期は12月から3月なので、3月頭はインフルエンザの流行が収束しつつありましたが、面会禁止の期間は3月中旬まで続きました。
出産した当日は、特別に、お父さん・おじいちゃん・おばあちゃんに、赤ちゃんを見せてあげられましたが、翌日から面会が禁止され、退院日まで見せてあげられませんでした。
確かに、産後の疲れで免疫力が低下するお母さんや身体が未熟な赤ちゃんがインフルエンザになるかもしれないと考えると、面会を禁止することは仕方ないんですが、それでも寂しかったですね。
食事がシンプル
栄養バランスを重視したり、多くの患者に料理を提供したりしなければいけないため、味付けや見た目にこだわらない病院が多いです。
病院のスタッフさんがサポートしてくれるとはいえ、赤ちゃんと向き合う時間が多いお母さんはストレスや疲れがたまりやすいため、総合病院のシンプルな食事では物足りないと感じるお母さんも多くいらっしゃります。
オムツ交換をしたり、授乳をしたりして、寝る時間がほとんどなかったため、お腹がすぐに空いてしまい、提供される食事だけではお腹がいっぱいになりませんでした。
おかげで、あっという間に体重が減り、退院する頃には、妊娠する前の体重を下回っていました。
食事の美味しさより、体重を減らすことにこだわりたいお母さんにとっては、総合病院のシンプルな食事はメリットになるかもしれません。
個人病院のメリットとデメリット
総合病院に比べて、規模が小さいイメージのある個人病院。
個人病院で出産するメリットとデメリットをみていきましょう。
個人病院のメリット
感染リスクが低い
産婦人科しかないため他の診療科目の患者と出会うことがなく、病気に感染するおそれがありません。
また、お母さんの「風邪をひかないようにしたい」「風邪をうつしてはいけない」という意識が高いため、風邪をひいていても、ひいていなくても、風邪が流行する時期にはマスクを着用するお母さんが多く、他のお母さんから風邪をもらう可能性が低いです。
食事が豪華
栄養バランスを重視しつつ、味付けや見た目にこだわる病院が多いです。
中には、コース料理のような豪華な食事、スイーツを提供する病院もあります。
出産を頑張った、また、育児を頑張っている自分へのご褒美として、豪華な食事を希望するお母さんも少なくありません。
個人病院で出産した友人から「食事がフルコースだった」という話を聞いたり、写真を見せてもらったりすると、私が総合病院で食べた食事とは比べものにならないぐらい豪華でビックリしました。
3時になると、アフタヌーンティーセットが部屋に運ばれる個人病院もあるのだとか。
個人病院のデメリット
他の医療機関に搬送される可能性がある
産婦人科しかない個人病院では、出産時に高度な医療技術が必要になった場合、他の医療機関に緊急搬送しなければいけません。
受け入れてくれる医療機関がすぐに見つかれば問題ありませんが、陣痛に耐えながら搬送先が見つかるのを待つ、搬送されるのを待つお母さんは不安でいっぱいになってしまいます。
また、赤ちゃんに特別な処置が必要な場合、NICUがある病院に搬送されるかもしれません。
赤ちゃんが他の医療機関に搬送された場合、お母さんの身体の状態や搬送先の空きベッド数によっては、お母さんと赤ちゃんがそれぞれ別の病院に入院して、しばらく離れて過ごさなければいけない可能性があります。
駐車場が狭い
総合病院に比べて規模が小さいぶん、個人病院の駐車場は狭い傾向があります。
規模が小さい、駐車場が狭いからといって、患者が少ないわけではありません。
駐車場が空くのを待ったり、近隣の駐車場に自動車を停めて、病院まで歩いたりしなければいけないかもしれません。
でも、結局、一人目を出産した総合病院を選びました。
一度利用したことのある総合病院であれば、一人目の妊娠、出産時のカルテが保存されているので安心だったということもありますが、
実は、一人目は出産時にへその緒が首にぐるぐるに巻き付いていて、生まれてすぐに保育器に入ったんです。
また、二人目では妊娠初期に切迫流産で入院したため、不安になって、二人目も総合病院で出産しようと決めました。
33週で切迫早産と診断され、慎重に経過をみることになったので、結果的に、総合病院を選んで良かったと思っています。
もちろん、個人病院でも、妊娠や出産に必要な経過観察はできます。
「こういったトラブルが起きた場合、どのように対応してもらえるのか」など、不安な点や気になる点は確認しておくといいですよ。
まとめ
総合病院と個人病院のメリットとデメリットを紹介しました。
総合病院には、設備が充実しているというメリット、待ち時間が長い、感染リスクがある、食事がシンプルというデメリットがあります。
また、個人病院には、感染リスクが低い、食事が豪華というメリット、他の医療機関に搬送される可能性がある、駐車場が狭いというデメリットがあります。
それぞれのメリットとデメリットを比較して、じっくり検討してくださいね。